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映像、書物、音楽などについての感想

音楽

シカゴ『シカゴVII(市俄古への長い道)』

シカゴVII(市俄古への長い道)アーティスト: シカゴ出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン発売日: 2011/04/20メディア: CDこの商品を含むブログを見る実はよく知らなかったバンド、シカゴのアルバムを発表順に聴いている。 このバンド、リアルタイ…

ゲイリー・バートン&パット・メセニー『クァルテット・ライヴ!』

クァルテット・ライヴ!アーティスト: ゲイリー・バートン&パット・メセニー出版社/メーカー: ユニバーサルクラシック発売日: 2009/05/20メディア: CDこの商品を含むブログ (8件) を見るパット・メセニーの師匠ともいえるビブラフォン奏者ゲイリー・バートン…

シカゴ「ライヴ・イン・ジャパン」

'72年6月に、大阪フェスティバルホールで行った公演をライブ・アルバムにしたもの。 シカゴがLP4枚組のライブ盤「シカゴ・アット・カーネギー・ホール」を発表した後、「V」を発表する前に行った公演とのことだ。 LPとしては何枚組だったのだろうか、…

トクマルシューゴ「Port Entropy」

初めて聴いたのだが、なんというか「童子が踊り回りながら唄っている」ようなとぼけた音楽だ。 ジャケットのまんまだ。 ライブで見ると印象が変わるのかもしれない。 また思うことあれば更新したい。ポート・エントロピーアーティスト: トクマルシューゴ出版…

エマーソン、レイク&パーマー「ラヴ・ビーチ」

図書館の返却棚に置かれてあるこのCDを見つけた。 正直、買うこと、レンタルすらもあり得ない代物だが、目の前にあったので借りてしまった。実はこのアルバムは'70年代にプログレッシブ・ロックというものに幻想を抱き、熱心に聴いてきた人にとっては歴史…

mito「DAWNS」

クラムボンのmitoのソロ・アルバム。 先にmitoのプロジェクト3部作(といっていいのか?)“想像力の独立と自己の狂気に対する人権宣言”3作を聴いてからこのアルバムを聴いた。以下、聴いた感想。3、2、1の順で聴いた。 FOSSA MAGNA 「Declaration of the …

シカゴ「シカゴV」

なぜか、シカゴのアルバムをファーストから発表順に聞き始めている。このバンド、私の世代だとリアルタイムではラブ・バラードが得意のバンドくらいのイメージが強い。 なので、まともに聴いていなかった。 今年になって久々にファーストを聴いてブラスロッ…

スティーブ・ハケット「エリック・サティーの風景」

サティのピアノ曲をアコースティック・ギターとフルートでつづった小品集。ギターはスティーブ・ハケット、フルートは弟のジョン・ハケット。サティの曲はピアノで聴くとクールにも感じられるが、このアルバムでは打って変わって '70年代ジェネシスにあった…

ZAZEN BOYS「ZAZEN BOYS4」

ファーストとサードは聴いているZAZENB0YSの4枚目。ナンバーガールも手掛けていた、マーキュリー・レヴのデイヴ・フリッドマンがプロデュースしている。 ジャケットには、フリッドマンの個人スタジオでレコーディングとミックスをしたとデカデカと…

スピード、グルー&シンキ「スピード・グルー&シンキ」

ジュリアン・コープの著書「ジャップロック・サンプラー」で知った日本のロックバンド、スピード、グルー&シンキの2枚目にしてラスト・アルバム。'73年のリリース時はLP2枚組で出たそうだ。 ファースト・アルバム「イヴ 前夜」の感想は↓ http://d.haten…

801「ライヴ+ボーナスCD」

ロキシー・ミュージックのフィル・マンザネラとブライアン・イーノを中心としたプロジェクト・バンド801の歴史的名盤にリハーサル音源のボーナスCDを加えた2枚組アルバム。 本編の演奏盤にも、ボーナストラックとして「ゴールデン・アワーズ」と「ザ・フ…

ロバート・ジョン・ゴドフリー「フォール・オブ・ハイペリオン」

「もし、この世に“ラファエル前派の音楽”というものがあったなら、この作品は限りなくそれに近い――と評された壮大な音楽神話、長き封印の時を終え再び降臨」復刻盤CDのオビにはこんな文字が書かれている。ラファエル前派とは、イギリスの19世紀ヴィクトリ…

FOSSA MAGNA 「Declaration of the Independence of the imagination and the Rights of Man to His Own Madness I」

クラムボンのミト(ベース)と伊藤大助(ドラム)、それに斉藤哲也(ピアノ、ほかのキーボード)のトリオによるアルバム。 ミトの“想像力の独立と自己の狂気に対する人権宣言”シリーズの第1弾として発表されたものだ。このシリーズは2、3弾を先に聴いてから、こ…

dot i/o「Declaration of the Independence of the imagination and theRights of Man to His Own Madness II/想像力の独立と自己の狂気に対する人権宣言II」

クラムボンのミトによる“想像力の独立と自己の狂気に対する人権宣言”シリーズ第2弾。 dot i/o名義でのアルバムとなっている。シリーズ第3弾のmicromicrophone名義のアルバムが“ちっちゃなマイクロフォン”ということで、弾き語り的で内に向かう歌ものだった…

micromicrophone「Declaration of the Independence of the imagination and theRights of Man to His Own Madness III/想像力の独立と自己の狂気に対する人権宣言III」

クラムボンのミトが手掛けたソロ3部作プロジェクトの最終作、という感じでウェブなどでは書かれているアルバム。 基本、弾き語りの内容で、すべての楽器演奏はミトによるものらしい。 “想像力の独立と自己の狂気に対する人権宣言”と銘打たれたシリーズのよ…

ケイト・ブッシュ「ディレクターズ・カット」、そしてピーター・ガブリエル「ニュー・ブラッド」について少々

「センシュアル・ワールド」と「レッド・シューズ」からセレクトした曲に新規録音のトラックも加えて再構築したもの。'89年の「センシュアル・ワールド」以降、ボックスセットを除くと '93年「レッド・シューズ」 '05年「エアリアル」(2枚組アルバム) '11年…

バウハウス「暗闇のごとく現れ、白い陽炎のように去りゆく」

原題は「Go Away White」 '83年に解散したバンドのラスト・アルバムとして発表された。 このバンドに関してはレコードのジャケットデザインは面白いと思ったが、それほどのファンではなかった。ただ、ラブ・アンド・ロケッツ、ピーター・マーフィーのソロに…

キリング・ジョーク「宣戦布告」

このバンド、聴くの20年ぶりくらいだ。 ドッカンドッカン、バシャーンと均一なビートが続き、それに乗せてボーカルががなり立て、歌い上げていく。 この単調さがなんとも気持ちいい。 もちろん、音楽的な幅はある人たちなのであえてこれをやっているのだろう…

ファー・イースト・ファミリー・バンド「多元宇宙への旅」

ジュリアン・コープの「ジャップロック・サンプラー」で高く評価されていたので、今まできちんと聴いた記憶がなかったのだが挑戦してみた。彼のランキングでは4位である。 もしかしたら聴いたことがあったかもしれない。ただ、「ジャップロック〜」を読むま…

キング・クリムゾン「コレクターズ・キング・クリムゾン vol.10」

最近はキング・クリムゾンを聴くことはほとんどないのだが、 たまたま図書館にあったのが目に留まり借りてみた。 vol.10ということはこれまでこのボックスが9個発売されていたということなのだろう。 ライブ音源のボックスセットの第10弾というのもすごい。…

ポール・サイモン「ソー・ビューティフル・オア・ソー・ホワット」

ブライアン・イーノと絡んで作り上げた前作の「サプライズ」も素晴らしかったが、 今回のアルバムは、本来のポール・サイモンらしさが出た、前作を上回る出来のアルバムなのではないだろうか。 彼の長いキャリアでもトップレベルにあるアルバムに思える。聴…

一柳慧「一柳慧作曲 オペラ横尾忠則を歌う」

一柳慧作曲オペラ横尾忠則を歌うアーティスト: 一柳慧出版社/メーカー: インディペンデントレーベル発売日: 2005/02/03メディア: CD クリック: 2回この商品を含むブログ (18件) を見る日本のロック史を独自の視点で俯瞰した「ジャップロック・サンプラー」で…

スピード、グルー&シンキ「イヴ前夜」

恥ずかしながら、ジュリアン・コープの「ジャッブロック・サンプラー」を読み、 彼がこのバンドを絶賛していたことで、初めて聴いた。JAPROCKSAMPLER ジャップ・ロック・サンプラー -戦後、日本人がどのようにして独自の音楽を模索してきたか-作者: ジュリア…

「間章クロニクル」そして間章「非時と廃墟そして鏡」

'70年代に発表されたドイツのロックバンド、タンジェリン・ドリームの4thアルバム「アテム(Atem)」のライナーノーツに高橋巌と間章の対談が収録されていた。 中学の時にそれを読み、何か難しいがとても興味深いことが語られていたというかすかな記憶…

タイヨンダイ・ブラクストン「セントラル・マーケット」

元バトルスのタイヨンダイ・ブラクストンのセカンド・アルバム。 2009年に発表されたようだが、今回初めて聴いた。 かなり素晴らしいアルバムだ。エレクトリックサウンドと生楽器の有機的といえるような滑らかな融合、 カラフルで鮮やかなサウンド・デザイン…

シカゴ「ライブ・アット・カーネギーホール」

サード・アルバムまで聴いた勢いで4作目のライブ盤も聴いてしまった。 これは聴くのは初めて。 当時はLP4枚組で出たとのことだ。 サード・アルバムまで全てLP2枚組で4作目のライブが4枚組。 当時のバンドの勢いたるや、すごいものがあったと想像さ…

フラワー・トラベリン・バンド「メイド・イン・ジャパン」

メイド・イン・ジャパンアーティスト: フラワー・トラベリン・バンド出版社/メーカー: ダブリューイーエー・ジャパン発売日: 1998/05/25メディア: CD クリック: 5回この商品を含むブログ (8件) を見るカナダ人のプロデューサーによるカナダ録音の3枚目とな…

篠原章「日本ロック雑誌クロニクル」

日本ロック雑誌クロニクル作者: 篠原章出版社/メーカー: 太田出版発売日: 2004/12メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 37回この商品を含むブログ (29件) を見るこの本は以前読んだのだが、「ジャップロックサンプラー」を読み、気になることをふと思い出し…

フラワー・トラベリン・バンド『ANYWHERE』

エニウェアアーティスト: フラワートラベリンバンド,フラワー・トラベリン・バンド,内田裕也,マディ・ウォーターズ,ジョン・オズボーン,Ian McDonald,マッキンリー・モーガンフィールド,テレンス・ジーザー・バトラー,Peter Sinfield,Frank Iommi,Greg Lake…

フラワー・トラベリン・バンド『SATORI』

サトリアーティスト: フラワー・トラベリン・バンド出版社/メーカー: ダブリューイーエー・ジャパン発売日: 1998/05/25メディア: CD購入: 1人 クリック: 18回この商品を含むブログ (23件) を見るこれはいい! 多分、若いときに聞いた当時はこのよさが分から…