タイヨンダイ・ブラクストン「セントラル・マーケット」
元バトルスのタイヨンダイ・ブラクストンのセカンド・アルバム。
2009年に発表されたようだが、今回初めて聴いた。
かなり素晴らしいアルバムだ。
エレクトリックサウンドと生楽器の有機的といえるような滑らかな融合、
カラフルで鮮やかなサウンド・デザイン、
どこかユーモラスで躍動感に満ちたリフ、
メロディーのない断片からなる音楽。
アルバムも40数分程度でちょうど集中して聴くのにいいボリューム。
フリー・ジャズの有名なミュージシャン、アンソニー・ブラクストンの息子
(私はアンソニー・ブラクストンについては名前は知っていたが、チック・コリア関連で聴いていたくらいの記憶しかない)
であるタイヨンダイはアカデミックな音楽教育を受けた人物らしい。
ストラビンスキーの影響を語っているようだ。
彼が今作の制作において影響を受けたという交響詩「ナイチンゲールの歌」は聴いていないが、
私もこのアルバムを聴いてストラビンスキーのバレエ音楽「ペトリューシカ」などを思い出した。
“うた”を聴かせるタイプの音楽ではないが、聴いている間ずっと引き込まれた。
いいサウンド・システムで聴きたいのだが、そういう環境がないので残念だ。
田中宗一郎によるライナーは、このアーチストについての知識のない私にとって非常に役に立った。
ライナーもこういうものがあるととてもうれしいのだが、なかなかないのが現状だ。
アマゾンのレビューなどのネット情報ではどうしても物足りないものがあるので助かった。
Central Market [解説付・ボーナストラック収録 / 国内盤] (BRC240)
- アーティスト: Tyondai Braxton,タイヨンダイ・ブラクストン
- 出版社/メーカー: WARP RECORDS / BEAT RECORDS
- 発売日: 2009/09/02
- メディア: CD
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