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映像、書物、音楽などについての感想

真鍋昌平「闇金ウシジマ君」1〜5巻

醜悪な人間たちが愚劣なあがきを繰り広げるさまを、クールに誇張した表現でつづる群像劇。

真鍋昌平の「スマグラー」を読んだ関係もあり、こちらもまとめて読んでみようと思い、5巻を続けて読んだ。
いつものように通勤の電車で読んだのだが、ちょっと周囲の目が気になってしまった。
5巻を一気に読んでギブ・アップした。

5巻の奥付を見ると22刷とあった。
ドラマ化の影響もあるのだろうが、こんな売れてるのかとちょっと驚いた。
お金を出して買っている人間は精神的マゾ気質なのだろうか。

アマゾンなどのレビューを見ると“リアルな描写”などと書かれているが、むしろ設定、描写は誇張に満ちていると思う。
それをリアルと思わせるのは、こんなんあるんだろうな、と思わせる巧みな描写があり、そこを拡大するるように誇張しているから。
その一方で主人公のクールな立ち居地が、さらに読む人間に“リアル”を感じさせるのだろう。
ここにあるのはドラマ的なリアルさだ。現実のリアルさではない。
個人的にはそんな風に思った。
ただ、それは否定すべきことではない。

この漫画については面白いとは思うが、ここで読むのは中断したい。
また、機会があれば読み進めたい。
闇金ウシジマくん 1 (ビッグコミックス)闇金ウシジマくん 2 (ビッグコミックス)闇金ウシジマくん 3 (ビッグコミックス)闇金ウシジマくん 4 (ビッグコミックス)闇金ウシジマくん 5 (ビッグコミックス)