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スティーブ・ハケット「エリック・サティーの風景」

サティのピアノ曲アコースティック・ギターとフルートでつづった小品集。

ギターはスティーブ・ハケット、フルートは弟のジョン・ハケット。

サティの曲はピアノで聴くとクールにも感じられるが、このアルバムでは打って変わって
'70年代ジェネシスにあったウォームでウェットな世界が展開。

“霧の中のサティ”といった趣だ。

サティの曲がここまで変わるものかと感心した。

と、思っていたら、なんか、以前にスティーブ・ハケットのアルバムで聴いたことがあるような気がしてきた。
確かジェネシス脱退後に発表した「プリーズ・ドント・タッチ」('78年)ではないかと思い、チェックしてみた。

そのまんまの曲があった。
4曲目の「Kim」がまさに「ジムノペディ」の別バリエーションだった。
フルートとアコースティック・ギターの構成も同じ。
このアルバムのアイデアは30年前からあったのだ。

当時のLPのライナーに「ジムノペディ」のことは書いてあったかもう記憶にはない。

このアルバムもなかなかよかったが、「プリーズ・ドント・タッチ」もなかなかいいアルバムだと久々に聴いて思った。骨董品のような音楽だ。

両アルバムを聴いて、スティーブ・ハケットの変わらなさに感心した。

エリック・サティーの風景

エリック・サティーの風景

プリーズ・ドント・タッチ(紙ジャケット仕様)

プリーズ・ドント・タッチ(紙ジャケット仕様)