見て読んで聴いて書く

映像、書物、音楽などについての感想

週刊文春1124

P16◆「日本で一番週刊誌に嫌われている男」に「バカ文春」が完全密着
「日本一のツイッター弁慶」橋下徹の小心選挙戦
大阪市長選挙時のもの。見出し通りの「バカの書いた記事」だ。写真では画像を補正、頭を大きくして脚を短く見せるように処理、さらにこっけいに見える表情を選んでいる。カメラマン、編集者の悪意があからさまでこの記事は見ていて不快だ。下の記事のベルスコーニのように笑える洒落っけがないのが読んでいてきつい。

P20◆ベルルスコーニ伝説の暴言迷言アルバム
→イタリア首相ベルスコーニ辞任で、彼の暴言迷言を写真つきで。
オバマは若くて、ハンサムで、日焼けしている」
「若い女性に目がないことを詫びる必要もない」
(イタリア出身の女性と結婚したフランスのサルコジ大統領に)「君の妻は、私があげたんだ」
「イタリアには美しい女の子が多いから、レイプを防止するのはムリだ」
「美しい女性を好きなのは同性愛者よりましだ」
などなど。書き連ねたが写真のキャプでないと面白さは伝わらないような気がした。

P22◆清武GM一人ぼっちの叛乱「オトコ涙」の全内幕−新聞、TVが報じない すべては「原・ナベツネ極秘会談」から始まった 
→今回の騒動では文春はなぜかナベツネ批判は抑え気味。清武GMの独りよがりの叛乱としている。
リトル独裁者と化して原監督との軋轢があった清武GMが、手下といえる岡崎ヘッドコーチの人事をめぐり原(ナベツネ)と対立。さらに、江川ヘッドコーチ案が浮上したことで自分の思うようにいかないと騒動を起こした感じのようだ。

P26◆巨人に20年君臨ナベツネ「ゴーマン言行録」
今号はベルスコーニに続きナベツネ暴言も。
・桑田が結婚するときは「よくあんな借金まみれの男に嫁がきたな」、メジャー移籍をにおわすと「俺が肩代わりしている17億の借金はどうなるんだ!」その挙句に「読売は金利を1%も負けているんだ」とまでのたまわったとのこと。
・不振が続く清原については「邪魔をしなければいい」とあしらい、肉離れが再発すると「勝利の要因が増えてきたな」。
・2002年には「巨人が優勝すれば景気がよくなると何回も言ってきたがよくならない。愚かな政府がデフレの中でデフレを進めている。巨人が勝っても景気がよくならなければ総理(小泉)をやめてもらうしかない」とまで語っている。
ちなみにナベツネは“陰謀論”の人たちによると、正力松太郎以来の読売の対米従属路線の中心的人物だ。ワシントン支局赴任時に闇の支配者からの薫陶を受けたとのこと。それはともかく本人も「日米同盟堅持派だ」とは語っている。
中村紀洋については「モヒカン、金髪は現場がほしいと言うから黙っていたけど、あれが巨人のクリーンアップ、サードに立ってみろ。子供が(髪型を)真似したらどうするんだ。ホンネを言えばああいうタイプの人間はいらない」と。
というかいつもホンネをいってるでしょ、この人。マスコミを押さえていると何でもいえるというのが、ベルスコーニと同じ。
ただ、女性ネタがないのが大きな違い。

P29◆人物研究 “名物記者”清武英利「剛腕伝説61年」−スクープを連発した敏腕記者が球団で「ミニナベツネ」と呼ばれるまで
→清武GMが読売新聞のやり手記者だったとの記事。若いときは竹脇無我に似ていたそうで、あだ名は「無我ちゃん」だったそうだ。
警視庁担当時代はこんな伝説も。
「愛犬家の警視庁幹部に近づくために、犬をさらっておき、その幹部が必死に探しているところに現れ、清武氏がいち早く愛犬を発見する。また別の幹部の自転車をパンクさせておいて、困っているところに店から自転車を借りてくるとか……真偽不明のとんでもない伝説が信憑性をもって語り継がれているほどの豪腕記者でした」
てか、これって犯罪者ですが……。伝説にしても、それはないでしょ。まあ、そのくらい強烈な人なのだろう。
ただ、記者から巨人代表に抜擢されてからの独裁ぶりで球団内では評判は非常に悪かったようだ。

P51◆映画 チェルノブイリの悲劇を描く問題作7年目に解禁のワケ
チェルノブイリの17年後を追った今関あきよし監督作「カリーナの林檎 チェルノブイリの森」が解禁された記事。今関監督は再度にわかる児童買春で服役していたためお蔵入りになっていた。原発事故があり公開されることになったが、内容とは別に主人公が8歳の金髪の美少女であることから、監督の嗜好性がうかがえるとのコメント。
「作品のテーマはあくまでも放射能被害に翻弄される悲劇。くれぐれも“お間違え”のないように。」で締めている。

P111◆テレビ 健康診断 亀和田武野ブタ」から6年、ついに亀梨和也が掴んだ適役!
→主演デビュードラマ「野ブタをプロデュース」の視聴率はよかったが、それ以降、主演ドラマの視聴率が不振だった亀梨が「妖怪人間ベム」で適役を見つけたとの記事。

私はこのドラマの映画化を希望する。

タイトルは「妖怪人間べムVS怪物くん」。亀梨と大野智主演で。
初めは2人は対立するが、大きな悪の存在を知り、協力しあって巨悪と戦う、という筋で。副題に「〜の〜の秘密」などとつけるのもいいかもしれない。

P114◆ヨコモレ通信 辛酸なめ子マダム・タッソー東京」セレブの等身大フィギュアと、人間の欲望
→お台場で限定公開。入り口には坂本龍一のフィギュア。世界のセレブ19人がフィギュア化とのこと。日本人は坂本、大島優子、なぜか葉加瀬太郎が選出。直接採寸されて製作されたそうで、葉加瀬は二重あごも再現されていたとのこと。ひどい見学客は大島優子のフィギュアを触りまくったり、デビッド・ベッカムの股間をまさぐったりとしたい放題だったそうだ。

P120◆今週の必読 樋口真嗣・評 デヴィッド・フィッシャー「スエズ運河を消せ トリックで戦った男たち」
→イギリスの奇術師であるジャスパー・マスケリンなる人物が軍に志願、北アフリカの戦地でロンメル将軍率いるドイツ軍を、得意のトリックを使って翻弄したという話らしい。実話の小説化だそうだ。でも、なんで映画監督の樋口真嗣がこの小説の評を書いているのだろう。特撮好きということでやはり、戦争好きでもあっのだたろうか。

スエズ運河を消せ―トリックで戦った男たち

スエズ運河を消せ―トリックで戦った男たち

P121◆今週の必読 山折哲雄・評 石井光太「遺体―震災、津波の果てに」 
東日本大震災で死亡した人たちの2万余の遺体の捜索・安置所への収容、保管などについて追ったドキュメンタリー。いつか読んでみたい。

遺体―震災、津波の果てに

遺体―震災、津波の果てに

P123◆マンガホニャララ・ブルボン小林 新田たつお「静かなるドン」
→通巻100巻目になったとの記事。「真の“漫画”の才能があるというのは、新田たつおのような人を言うのだ」で締めている。

静かなるドン 100 (マンサンコミックス)

静かなるドン 100 (マンサンコミックス)

もう101巻は出ています。

P124◆私の読書日記 山崎努 キズ、夢とうつつ、オノマトペ
荒木経惟の写真集「写狂老人日記」、戌井昭人の小説「俳優・亀岡拓次」、鷲田清一オノマトペを分析した「『ぐずぐず』の理由」を紹介。

写狂老人日記

写狂老人日記

俳優・亀岡拓次

俳優・亀岡拓次

「ぐずぐず」の理由 (角川選書)

「ぐずぐず」の理由 (角川選書)

P138◆大王製紙井川家「5億円豪邸」が仮差押処分!
→カジノ仲間の人間が豪邸の仮差押を申し立てているとの記事。ほか、井川意高元会長の父が、事件のずっと前から孫に財産分割を着々と進めていたことも書かれている。これは事件とは関係ない税金とかの対策でしょう。

P154◆漫画家愛妻物語
海猿佐藤秀峰夫人、「デビルマン永井豪夫人、「パタリロ!魔夜峰央夫人、「沈黙の艦隊かわぐちかいじ夫人が登場。
かわぐちかいじ夫人は明大漫研だったとのこと。