見て読んで聴いて書く

映像、書物、音楽などについての感想

週刊文春0105・12

P25◆政治家顔面研究 南伸坊が「本人」になってみてわかったこと 総理の顔の耐えられない軽さ
→これは毎年恒例なのだろうか。南伸坊がヅラとつけまつげ、めがねだけで歴代総理の顔面物まねに挑戦している。それぞれが妙に似ているので驚いた。

P30◆福島原発衝撃の真実!官邸、東電、大メディアの「原罪」−隠し続けた90日 上杉隆最後の渾身ドキュメント 枝野官房長官最初から“洗脳”されていた
→おめでたい号だが、冒頭の記事がこれ。そういう年だったのだと改めて実感。
上杉記者がいつものように力強く糾弾しているが、興味深かった部分もあった。
勝俣会長に記者会見で計画停電の際に、なぜ民放に節電をお願いしないのかと質問した彼に、勝俣会長は「あした広告出しますから」と返答したという。つまり質問者をテレビ局の記者と勘違いして、広告費のことをちらつかせて、都合の悪い質問はしないようにと脅しをかけていたということなのだそうだ。この感覚は確かに常軌を逸してる。

P38◆消えた女消された事件−総力追跡30!
P40◆松嶋菜々子 反町が酒席でコボした「夫婦のスキマ風
→1201号に続き、この夫妻のゴシップ的記事。反町がイヌとともに登場した雑誌「愛犬の友」の表紙の写真が載っている。多忙な妻に比べ“低視聴率男”のレッテルを貼られていると一方的に書いている。前回から新しい情報は何もない。記者は自宅のインタホンを何度も押しているようで、子供もいる家庭としては迷惑だったと思われる。最後には工事業者を名乗る男が出て、「引っ越した」と答えられたそうだ。

P44◆京大カンニング犯が語った夢「料理人になりたい」
→昨年のカンニング事件で話題となった少年のその後を追った記事。目張りによる本人の写真と問題となったヤフーのキャプチャ画面が載っている。芸能人ではないし、凶悪犯罪ではないのだから、追跡取材は控えるべきだと思う。こういう記事があれば人は見るが、なければこんなことがあったことは忘れてしまうものだから。

P46◆オセロ中島 家賃滞納女霊能者と「引きこもりの日々」
井上陽水との不倫の後、悪質な女霊能者の虜となってマンションにこもりきりの生活を送っているとの記事。月75万のマンションの家賃も滞納となっているそうだ。

P48◆舌禍の「辞職大臣」松本龍鉢呂吉雄を連続直撃!
松本龍前防災担当相は、辞任後、自殺を図ったという説が流れたが、実は「気分障害で軽度の躁状態」となり九大の精神科に入院したとの記事。気分に障害を起こし躁状態になったということ? 普通なら落ち込むのが「躁状態」になるというのだから、逆に深刻な精神状態だったということか。

P49◆酒井法子 復帰より切実な長男の「中学受験」
杉並区のマンションで暮らし、スーパーで買い物をするなどしているとのこと。小学校6年の長男は港区の公立小学校に通っており、私立中学を受験させる予定とある。お騒がせした芸能人の子供だから公立中学というわけにいかないのかもしれない。だが、親が覚せい剤で逮捕歴あり、となると有名私立中学進学はなかなか難しいと考えるのが一般人の発想ですがどうなんでしょう。中国で人気もあるのでまずはあっちで復帰との推測も書かれている。

P50◆田渕久美子 「江」低迷のカゲに「394万円支払い命令」
大河ドラマ篤姫」の脚本で注目を浴びたが、続いて手がけた「江」は不評で、身辺トラブルを報じられることの多かった田渕久美子の近況。呉服店に「篤姫」の会見用に着物を特注したが、支払いを拒否したため呉服店に訴えられ、裁判で支払いを命じられたとのこと。「江」の最終回の10日後には父が他界したそうだ。「篤姫」「江」の脚本を実は兄が書いていたという“疑惑”についての記述はこの記事にはない。

P51◆郷ひろみ “本命恋人”30代OLの母「いいお付き合いは続いてます」
→文春が継続的に追っている郷ひろみの結婚ネタ。前回の記事(11.11.17号)から新しい展開はない。

P52◆今だから当事者が語れる 「紅白歌合戦61年」全事件史−決定保存版
平成2年、ベルリンで長渕剛が歌ったときの“電波ジャック事件”についての記述が興味深い。
ベルリンからの生中継で長渕は「NHKスタッフはタコばっかりですわ」と悪態をつき、予定を無視して1人で3曲17分を演奏したという。NHKスタッフには“もはや放送事故”と言われた事件の裏にはそれなりの事情があったそうだ。
「NHKのベテランスタッフ2人がベルリンに同行したのですが、この2人が使いものにならなかった。プロデューサーは現地スタッフに任せておけばなんとかなる、と甘い読みをしていたのです。ところが、両氏は長渕のリハーサルにも立ち会わず、大晦日にベルリンの日本料理店でのんきに一杯やりながら、年越しそばを食べていた。それを長渕が知り、激怒したのです」(元紅白制作スタッフ)とのことだった。
これは確かにひどいが、そこまでやる長渕もすごい。まさに怪挙である。

P60◆AKB生みの親 秋元康の「秘密」若き日の屈辱と復讐
秋元康の過去についての記事。
ゲーム会社「セガ」を買収したことで話題を呼んだCSKの故・大川功会長と秋元康との関係が興味深かった。秋元夫妻は大川会長だけでなく、その愛人とも親しくなり、セガのスタッフに愛人のケアを頼むなどでセガ側から「秋元さん夫婦は大迷惑な愛人側の人」と受け取られていたそうだ。会長の自家用ジェットでラスベガスのカジノに行くこともあったとのこと。
その後はホリエモンがスポンサーに。そして現在はAKBで成功。
「死ぬ時には稼いだカネを全部カジノの注ぎ込みたい」と大川会長との雑誌対談で語っていた彼には現在はマカオから時折プライベートジェットがお迎えにくるそうだ。
カジノつながりで井川元会長と親しかったかもしれない。

P68◆東京電力放射能の「タブー」すべて話そう−坂本龍一×河野太郎120分白熱対談
近年の坂本龍一原発がらみでいろんな人と対談している。日本映画放送の番組では岩井俊二と対談していた。昔だったら想像もできなかった。

P74◆小林信彦 本音を申せば 年の初めのメロドラマ談義
懐古話で特に興味深い記述はない。

P83◆近田春夫の考えるヒット
UVERworld/BABY BORN&GO
AI/ハピネス
特に興味深い記述はない。
UVERworldは聴いてみたが確かに“サウンドが満艦飾過ぎる”というのには同感だし、近田が指摘するように、ここまでギュウギュウに押し込んだ音をどうライブで演奏するかについてはどうするのかと興味は抱く。ただし、それは曲が気に入ったからライブで聴いてみたいというのは違う意味でである。

P84◆劇団ひとり そのノブは心の扉 夢の箱
新展開があり。今回はキャンピングカー購入の決意編。アラスカで暮らしているときには“キャンピングカーでアウトドアライフを満喫”したそうだ。


続き
P110◆新・家の履歴書 八千草薫
→品のよさが感じられるインタビュー。夫で映画監督だった谷口千吉のこと、山田太一脚本「岸辺のアルバム」のことなどを語っている。読みがいがあった。

P153◆僕が刑務所で読んだ本・人生を変えた一冊−文春図書館番外地 塀の中のブックガイド 鈴木宗男山本譲司戸塚宏…他
→服役経験のある人物から刑務所で読んだお薦め本を紹介してもらう企画。
山本譲司山本譲二ではなく、元衆議院議員の人。
新しい書籍は少なく、硬いものが多いが興味を引かれるものは多くあった。
鈴木宗男ソルジェニーツィン「イワン・デニーソヴィチの一日」、「夜と霧」、ウェーバーの「職業としての政治」「誰が小沢一郎を殺すのか?」、佐藤優「交渉術」を挙げている。
安部譲二は「名将言行録」「生誕の災厄」という本を選んでいる。

P168◆Cinema Chart
永遠の僕たち、運命の子
→「永遠の僕たち」の評価が高い。5点満点での評価。
品田雄吉4点、中野翠4点、芝山幹郎4点、斎藤綾子3点、おすぎ5点。
おすぎのコメントは「ガス・ヴァン・サントらしい映画です。演技者たちの透きとおるような佇まいと美しいストーリーに思わず涙した」。
自分がかつて書いた感想メモとここでの評者の意見が近かったので、自分の感性もそんなに歪んでいないのだとちょっと安心した。
http://d.hatena.ne.jp/allenda48/20111206/1323137613

P178◆阿川佐和子のこの人に会いたい 本木雅弘
→TVドラマ「運命の人」絡みの対談のようだ。これも読みどころあった。“内容は言えないが”映画企画も進行しているとのこと。

P180◆そこからですか!? 冬の集中講義 これでわかる!世界経済危機
ギリシャ財政危機を中心にリーマン・ショック以降の世界経済のおおまかな流れを解説。
「今回のユーロ危機は欧州合衆国の完成に向けての“成長痛”のようなものかもしれません」と締めている。悲観論の多い中、巨視的な視点のこの言葉にちょっと感銘を受けた。

P193◆松田聖子中森明菜「恋と仕事とスキャンダル」−明暗を分けた30年
→デビュー以降のこの2人の足跡を追っている。今、なぜこの話題なのかと不思議。

P196◆菅野智之独占インタビュー! 記事・鷲田康
→これも読みがいのあるインタビュー。しっかりした話のできる菅野投手に感心した。

P38◆消えた女消された事件−総力追跡30!
P206◆島田紳助 亡き父が嘆いた「姓名判断」の結果
→10月に島田紳助父親が亡くなった。そのときの伸介の身辺情報の記事。田淵久美子もそうだつたし、よくないことは続くものだ、などと思った。

P210◆井川前会長 大王製紙 逮捕前夜の「六本木ドンチャン騒ぎ」
→前夜も上機嫌でシャンパンを次々と注文していたとのこと。

P211◆森光子 「スクワット100回」でも姿を見せないワケ
→自宅マンションを何度も訪問したが常に不在、入院しているとのコメントもあるが、事務所は入院を否定しているとのこと。

P214◆浜崎あゆみと突然ヌードの外人夫「別れない理由」
→この時点ではまだ別れていなかった。このヌード写真集は6000円のネット販売主体の1ヶ月限定商品だったそうです。買った人はいたのだろうか?

P217◆ピーチ・ジョン野口美佳 46歳 初孫誕生に「私もまだ産めるかも」押尾学のスポンサー的な人物だったこの人、46歳だったんだ! それで孫!

P218◆加護亜依 「入籍」&「来夏出産」を初めて語る!
→20歳年上の男性と結婚、妊娠についてのインタビュー。

P219◆石川遼 「熱愛騒動から2カ月」彼女はどこに消えた
→583坪の自宅敷地に自宅と同じレンガ造りの建物が建築中。これが彼女との新居になるのではと噂されているとのこと。別に消えているわけではなく「今でも遼君の事務所で働いてますよ」と近所の住民のコメント。

P220◆金正日Xデー黙殺された防衛省「極秘作戦計画」告発レポート−野田官邸「安全保障会議」はなぜ10分で終わったのか
金正日死去のニュースに対して、ほとんど危機対策を講じていなかった野田首相周辺の事情についての記事。署名がなく、文章も硬いので社内記事なのだろうか。この記事どおりだとすると野田首相の危機管理は相当ずさんと言わざるを得ない。

P225◆宮崎あおい衝撃の「不倫疑惑」相手は超有名ジャニーズアイドル−高岡蒼佑所属事務所元社員が告発!
→高岡の所属事務所の元社員のコメントを基にした怪しげな記事。
この高岡に強く同情する元社員によると、宮崎あおいは「天地明察」で共演した岡田准一と不倫関係になり、それを知った高岡がたいそうショックを受けたとのことだ。
元社員のコメントによると事の成り行きはこんな感じだ。
宮崎の携帯の通話記録を見た高岡がある番号と頻繁に話していることに気付き、その番号に電話をかけ、妻のことで話がしたいと持ちかけ、強引に待ち合わせたのだという。するとそこに現れたのが岡田だった。高岡は岡田に携帯を差し出させてメールの内容を調べ、岡田と宮崎が温泉話のメールのやりとりで「また一緒に入ろうね」と宮崎がメールを打っていたことを発見してしまったのだという。岡田は平謝りで「最後には責任を取るために『芸能界を引退します』とまで言ったのです」とのこと。
マジかねという記事である。こういう場合、そんな電話をしてきた人間に待ち合わせで行くとは思えないが。というか話していれば旧知の仲の岡田とわかるのでは。変な記事だ。裏が取れとればもっと前のページに載せるはず。この話題で一番後ろのページですからね。