見て読んで聴いて書く

映像、書物、音楽などについての感想

週刊文春0202

P18◆凶悪ゲイストーカー放火殺人犯の「素顔」 本名・浅山克己、源氏名・竹内延彦
P139◆同棲男の親を次々焼き殺したゲイ夫とオコゲ妻「狂った情欲」−山形・東京

→この事件、ニュースで読んだときどのような事件か、因果関係がわからなかった。
この記事を読んでやっと全容がわかった。オコゲ女を妻としているゲイの男がかつての恋人2人につきまとい、実家を訪れて、江東区では元恋人の母親のマンションに火を放って焼き殺し、山形では元恋人の両親の実家に火を放って焼き殺した事件だったのだ。
元恋人2人とはそれぞれ違う時期に、オコゲ妻の実家で同棲していたという。
この妻は、ストーカー行為、さらには放火にも協力したというのだからちょっと理解しがたいものがある。
ちなみに記事を読むと、この犯人の好みは、お笑い芸人のケンドーコバヤシだという……

ますます理解不能になった。
犯行の由来はわかったのだが、肝心の元恋人がどうなったのかがこの記事ではわからない。
不思議な事件だ。

P141◆「阿部定」疑惑 男は自分で性器を切り落とした!
→1/16にタクシー運転手の男性の死体が、性器を切り取られた姿で発見された事件についての記事。
これもニュースで読んだときに奇怪な事件、小説の密室殺人のような事件だと思った。
交際していた女性による疑いもあったらしいが、結局「覚醒剤で錯乱してうえでの自殺」の見方に落ち着いたようだ。

P22◆橋下徹400人チルドレンに日本が牛耳られる!−次の総選挙で自民も民主もすべて倒す
→今回は著名原稿。そのせいか、読んで不快になるような皮肉やあてこすりはない。週刊文春はもう橋下攻撃はやめたのだろうか。

P30◆芥川賞77年「全舞台ウラ」−文春だけが知っている
田中慎弥芥川賞の受賞記者会見が話題になったことで企画された記事なのか?
本人のコミュニケーション能力の拙いことが誤解されて騒ぎになった、と私は理解しているが、結果として本も売れたようだし、よかったのではないだろうか。特に売名行為として狙った発言とは思えないので。
肝心の記事だが、個人的にはあまり興味深いエピソードはなかった。

P37◆言うまいと思えど寒し「冬ドラマ2012」−今井舞恒例ブッタ斬り 小泉今日子仲間由紀恵鈴木京香竹内結子
→また今井舞か……と思ったが、今回はこきおろしは控えめに、テンポよく新ドラマを紹介。知らないドラマもあったのでそれなりに得るところもあった。「平清盛」「ストロベリーナイト」は比較的評価しているようだ。
ワーストとしては野島伸司脚本「理想の息子」を挙げている。野島がセリフの一字一句直させなかった全盛期を知っているので、「喰らえ、俺のマザコンパーンチ」などのセリフを聞いて、ここまでの凋落は感慨深いとのお言葉。

P40◆いらない国会議員を仕分けする!−野田総理に代わって小誌が“定数削減” 議員歳費はヨーロッパの2倍以上、アメリカは政党交付金なし
→こういう記事で必ず挙がるのが横峯さくら父親横峯良郎。そしてなぜか横峯を批判する議員として“ヤンキー先生義家弘介議員が登場する。今回は義家議員は谷亮子についても苦言を。
ほか、丸山和也議員が自民党内では評判が悪いとの記述もあった。

P54◆今週のBEST10 おすすめのご当地レトルトカレー
1位 飛騨牛ビーフカレー 680円
2位 本日のスープカレーのスープ 525円
3位 かきカレー 525円
4位 野ブタカレー 525円
5位 牛タンカレー 525円
値段もそれほどでもないし、ネットで注文できるようなので試してみようかと思っている。

P58◆本音を申せば 小林信彦 意地の汚いはなし
→中華料理店・山水楼、シャリアピン・ステーキのことなど。あまり興味なし。

P66◆近田春夫の考えるヒット
きゃりーぱみゅぱひゅ「つけまつける」
Micky Bunny「ずるいよ…/I Wish」

→冒頭、近田は、流行音楽において注目するポイントとして「前向きな姿勢」を挙げている。平たくいえば“総体としての新鮮さ”をチェックしているとのこと。といいながら、「ただJポップ一般の場合“今までにないもの、聞いたことのない音”といったことへのこだわりがそれほどあるとも思えないので、果たしてそうした物差しが意味を持つかどうかはよく分からないですけど」と微妙な序盤。で、今回はきゃりーぱみゅぱひゅ「つけまつける」プロデュースの中田ヤスタカについて。「前向きな姿勢は相変わらず充分に感じられるとして、どちらを向いて前に進もうとしているのだろう」とこれも微妙な評価となっている。
Micky Bunnyという文字を見て、近田が昔やっていたビブラストーンの「Micky D」という曲を思い出した。
「欄外の今週の達観」は「ネガティブな想像は必ず現実になる」


P67◆そのノブは心の扉 劇団ひとり キャンピングカーの盲点

→第2弾の購入編に続く、キャンピングカー編第3弾。今回の原稿はその車中で書いているとのこと。購入後、駐車場に止まったキャンピングカーの中で晩酌をしたり映画を見たり読書をしたりしているという。ロケ先にキャンピンクカーで乗りつけ、待ち時間を過ごすこともあるという。現場に行くと、大抵のスタッフや演者がキャンピングカーに乗っている筆者を見て驚き笑うそうだ。初めはそれが恥ずかしく現場から遠く離れたコインパーキングに止めたりしたとのこと。何の前情報もなく、キャンピングカーで現場に乗りつけた劇団ひとりを見れば、大抵の人は笑うでしょうね。受け狙いでないのがすごい。

P96◆新家の履歴書 モト冬樹
→家が医者で暁星出身というのは知っていたが、巣鴨の地蔵通り商店街のど真ん中にあった産婦人科医ということは知らなかった。先祖は伊予地方の城主だったとのこと。'10年に59歳で10歳年下の人と結婚したそうだ。現在は世田谷深沢の戸建に住んでいるとのこと。この連載は書き手がうまいので大抵読んでしまう。

P112◆CINEMA CHART J・エドガー、ハンター
→「J・エドガー」は5人5点満点で計25点満点中20点。おすぎのみ5点満点。

P114◆ヨコモレ☆通信 辛酸なめ子 「カルビープラス
→竹下通りにできたカルビーのアンテナショップ「カルビープラス」を訪問。ポテトチップスやじゃがりこの揚げたてが食べられるとのこと。厚切りポテトチップスしお味+ソフトクリーム(380円)などなどがあるそうだ。ポテチは特に熱々感はなかったが、ソフトクリームを付けて食べると“ジャンクフードの魅力が極まった禁断のハーモニー”だそうです。

P114◆言葉尻とらえ隊 msn産経ニュース 「気の小さい選考委員−都知事」
田中慎弥芥川賞の受賞記者会見についての産経msn産経ニュースのご意見記事は確かにピントはずれと私も思った。
ただ、ここで書かれているような「聴衆がじわじわ引き込まれる巧妙な話術です」とまで評価するほどではないのでは。

P117◆この人のスケジュール表
名匠の“最後の作品” タル・ベーラ

→私はシネフィルではないので、恥ずかしながら、ここに登場するハンガリーの映画監督タル・ベーラ(56)のことはよく知らない。ただ、この“最後の作品”「ニーチェの馬」についての口上は非常に変てこなものだと感じた。
この作品は「鞭打たれた馬車馬を見つけてその馬に駆け寄り、そのまま発狂したという哲学者・ニーチェの逸話にインスパイアされて生まれた」そうだ。あるレクチャーでこの逸話が披露され、「あの馬は一体どうなったのだろう」と締めくくられたことで、それを聞いたタル・ベーラは、馬にその後何があったのか答えねばという思いに駆られ、それから三十三年間試行錯誤を繰り返したすえ、この作品で答えることができたそうだ。
たまたまニーチェの発狂現場に居合わせた馬のその後を描く? その馬を描くことにどういう意味があるのか、この記事ではさっぱりわからない。タル・ベーラはその逸話をどう受けとってどう描こうとしたのかをちゃんと書いてほしい。公式サイトのほうは所詮雰囲気ものだから仕方ないにしても、文春の記事はもう少しちゃんとしてほしい。私にはさっぱりわかりませんでした。しかし56歳で監督引退?

↓映画は見ました。すごい映画でした。
http://d.hatena.ne.jp/allenda48/20120223/1330016598

P121◆今週の必読 柳下毅一郎・評 マイケル・カプーゾ「未解決事件 死者の声を甦らせる者たち」
→この小説、アメリカに実在するヴィドッグ・ソサエティという犯罪捜査クラブをネタに、天才的な才能をもつ所属メンバーを著者が作り上げて物語を創作したものだそうだ。

未解決事件(コールド・ケース)―死者の声を甦らせる者たち

未解決事件(コールド・ケース)―死者の声を甦らせる者たち

P122◆著者は語る 井上雄彦「pepita 井上雄彦 meets ガウディ」

PEPITA 井上雄彦MEETSガウディ (井上雄彦 meets ガウディ)

PEPITA 井上雄彦MEETSガウディ (井上雄彦 meets ガウディ)

P123◆漫画の時間 いしかわじゅん 山下和美「数奇です!」

数寄です! 1

数寄です! 1


P128◆阿川佐和子のこの人に会いたい 鈴木宗男

鈴木宗男によると、刑期というものは予定の7割、普通に務めると仮釈放になるそうだ。鈴木自身は2%多かったとのこと。ロシア外交については小泉・田中真紀子体制になって北方領土返還が座礁に乗り上げたと主張している。いつもの感じのコメント多し。

P134◆池上彰のそこからですか!? 再びオイルショック到来か!?
→イランのホルムズ海峡封鎖の可能性についての記述。

P136◆中国人留学生がニホンの女子大生を喰いまくる!−衝撃レポート
→日本の大学で学ぶ中国人留学生は8万7千500人。全留学生の6割以上を占め、10年前に比べ2倍近くになっているそうだ。そんな中国人留学生がキャンパスで次々に女子大生を口説き落としているとの記事。まあ、適当な記事ですね。

P142◆ニートから芥川賞 田中慎弥39母が「息子は上がり性ですから…」
→意外に普通の人のようだ。母と2人暮しで、母親の婦人服販売業務めで暮らしてきたようだ。この記事を読むと読書傾向は非常にまっとうな日本文学を読んできたようで、量はそれほどでもない感じが。頭の中の引き出しはどの程度なのか? 

P143◆ダル25&紗栄子25 190万円養育費お手本は「若乃花離婚」
→慰謝料はなし、毎月190万円養育費で、子供が進学するごとに入学準備金を払うとのこと。“見本”という若乃花だが、子供4人で月300万の養育費って今もちゃんと払っているのだろうか?

P145◆道重さゆみ モー娘。・22 引退を口にするほどキスしたくなかった男
→その相手は平岡祐太。具体的理由は記事には書かれていない。道重のキャラについての記事だった。

P146◆もしドラ作家43 再婚のお相手は17歳下「お笑い芸人の卵」

P148◆ユーミン58 紅白の夜に号泣していた!−歌の女神が降りてこなくなった 成人記念の着物で覚悟の出場

P149◆野田聖子51は「悲劇の母親」なのか−ドキュメンタリー「私は母になりたかった」に異論続出 政治家とエゴ
→1/20にフジ系で放送された番組についての批判的記事。佐藤愛子による“緊急寄稿”もあり。野田聖子は番組で「私の、跡とり娘としてのミッションが果たせる」と語っていたとのこと。