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映像、書物、音楽などについての感想

稲岡邦彌編著「ECM catalog」

ECM catalog

ECM catalog

「増補改訂版 ECMの真実」を読んで、著者の稲岡邦彌が編んだという「ECM catalog」を読んでみた。
↓「増補改訂版 ECMの真実」の感想メモ
http://d.hatena.ne.jp/allenda48/20120224/1330107003

4200円と値が張るので、経済的な事情もあり、買うには躊躇して、図書館で借りることにした。

現物を手にして、ページをめくり驚いた。
この本はECMから出たレコード全てを、第1作からカタログ番号順に全作品を紹介した「完全カタログ」なのだ。
全ての作品について、ジャケット写真、録音データ、解説が付いている。
本編で679ページ、紹介したアルバムは千枚を超えているとのことだ。

編・著の稲岡邦彌は40周年を記念、長く愛聴してきたECMに日本からエールをとの意味で、この本を作り上げたという。
とてつもない労作だ。

私自身はジャズファンというわけではないので、このカタログの中の50枚くらいしか聴いていないと思う。
聴いたアルバムも、キース・ジャレットヤン・ガルバレクパット・メセニーエバーハルト・ウェーバーテリエ・リピダル、ハイナー・ゲッベルスなどを中心に有名どころ、ロック寄りのものが多い。
ではあるのだが、読みどころは非常にあった。
実はアルバムは聴いていたが、録音時の情報、ミュージシャンの近況などは知らなかったことが多く、ここに書かれていることで初めて知ったことも多かった。

値は張るが、機会を見て買ってみようかな、と思っている。

ただ、1冊で全作品紹介ということで、文字が小さく、正直読むのがしんどい。
私くらいのリスナー向けに、もう少しライトなバージョンなどがあると本当はありがたいのだが。