見て読んで聴いて書く

映像、書物、音楽などについての感想

週刊文春0308

P26◆オセロ中島が売り渡した水晶と龍の置き物−小誌しか知らない「女霊能者」全情報 1回4万円高級カラオケで230万円散財 家賃65万円「130平米自宅」の間取り初公開
→もうすでに過去のことですが。
見出しは誇張したもので、売りに出したのは家具であってその中に、水晶と龍の置き物があったということだった。
飯倉のカラオケ店で歌うでもなく、「女霊能力者」と話しこんで長いときは夕方5時から朝の5時までいて7万円以上のときもあったとのこと。
中島のいた渋谷のマンションには有名芸能人も住み、その1人は1月にフライデーの記事になったこともあり、暮らしくにくくなったのかホテル暮らしをしているそうだ。この芸能人は今はこのマンションに戻ったのだろうか。見出しの通り間取りも載っていた。部屋数の少ない大きな部屋構成だ。

P33◆朝日新聞記者 覚醒剤逮捕!きっかけは「同性愛」
→ページの位置から、皇室記事を1ページ省き、急に差し込んだと思われる。文化くらし報道部の33歳の記者が逮捕されたとの記事。自宅でなく朝日新聞本社の家宅捜索をしたそうだ。ただ、一般車を使い、早朝の目立たない時刻に行い、朝日は控え室を用意するなどして秘密裏に行われたとのこと。同性愛の男性を覚醒剤で逮捕、その男性のコメントからこの記者のことが浮上したそうだが、2人が同性愛のサイトで知り合ったくらいしかこの記事では書かれていない。

P34◆サプライズ株価、円安…景気回復は信じられるか
→信じられないでしょう。という記事?

P48◆原発崩壊3・11私はそこにいた!−その瞬間何が起こったのか? 「民間事故調」初めて明かされる緊迫の完全証言
→藤吉雅治というライターの署名記事。この人は「福島原発事故独立検証委員会」ワーキンググループなるもののメンバーだったとのこと。
この「福島原発事故独立検証委員会」プロジェクトは、副島隆彦先生らが著書でけなしていた朝日新聞の元主筆船橋洋一が立ち上げたもの。
このライターは船橋主筆のお気に入りなのだろう。朝日新聞主筆のお気に入りの人間が書いたレポートを文春が載せているというのも不思議な気もするが。
ワーキンググープは、管首相以下、多くの関係者にヒアリングをしたそうだ。そういう意味でここで書かれていることは推論で誇張したものでなく、現場にいた人間から取材したものであるため比較的信用できるものと思われる。
興味深かったのは、
・手動ベントに挑む東電社員たちの描写
・現場に乗り込んだ菅総理のおもてなしで「現場の作業を妨げた」といったことはなかったこと。それは吉田所長と武藤副社長が「総理をお出迎え」をさせずに、2人で受けて立ったからと書かれている
原発事故のその後のシミュレーションで避難すべき地域が首都圏を含む250キロ圏になるという最悪のシナリオもあったということ
詳細は↓の本を読めばわかると思われる。

福島原発事故独立検証委員会 調査・検証報告書

福島原発事故独立検証委員会 調査・検証報告書

P56◆政治 産経「言うだけ番長」批判にブチギレ前原氏の器の小ささ
産経新聞のお得意のネチネチとしたイジメまがいの「言うだけ番長」批判に前原政調会長が怒り、産経記者を記者会見から締め出した騒動について。まあ、どっちもどっちという感じです。

P56◆事件 金沢主婦殺害裁判 NHK傍聴券で大量動員の“怪”
→NHKの元委託カメラマンが強盗殺人の罪で逮捕された事件で、傍聴券をNHK関係者がほとんど入手、なるべく人目につかないようにさせている? との記事。

P64◆夜更けのなわとび 林真理子 私のライバル
→お金持ちの素敵なおじさんをめぐる自分のライバルは若い女の子だそうだ。

P66◆本音を申せば 小林信彦 淡島千景さんの思い出1
→筆者は昨年亡くなった脚本家の石堂淑朗と20代のころシナリオを合作したことがあるという。ちょっと意外だ。石堂がまだ松竹にいたころだと思えるのだが、どういう流れでそういうことになったのだろう……。その脚本は映像化されたのだろうか。石堂の話を枕に、淡島千景のことを語る。1となっているので来週も続くのだろう。私はこの女優を特に意識したことはないが、ここで紹介されている作品、意外に何本も見ていた。

P75◆近田春夫の考えるヒット 未消化であるがゆえに面白い中村一義と“ベートーベン”
中村一義「運命/ウソを暴け!」
androp「World.Words.Lights./You」

→今回は面白かった。まず、ネタが面白い。筆者もこのタイトルに興味を引かれ聴いてみたそうだ。
中村一義とベートーベンの「運命」。音を聴いた印象はスーパーカー、最近だとサカナクションといった匂いの音楽と書いている。ただ、あのジャジャジャジャーンのフレーズを取り込む志みたいなものを高く評価している。何か彼にとってそうする必然性があったのだろうと。ただ、結果としてそれは何とも妙な座りの悪さを残し、未消化な印象だ。ただ、そこが面白い!と高く買っている。
私もこの曲は「運命」を取り込むことで曲のバランスを逸しているところはあるが、それが魅力だと思った。面白いですね。
andropについてはこれもサカナクシヨン系とのこと。
私も聴いてみたが、好みの傾向の音ではあるが、もう少し何か新奇なものがあればみたいな気はした。ただ、こういうアーティストは1曲だけでは判断できないので。もし機会があればほかのものも聴いてみたい。

運命/ウソを暴け!

運命/ウソを暴け!

World.Words.Lights./You(初回仕様)

World.Words.Lights./You(初回仕様)

P76◆そのノブは心の扉 劇団ひとり ガラポンTV
→今回はガラポンTVというものを紹介。テレビは最近、携帯で見ることが多いとのこと。私は知らなかったが、ガラポンTVとはワンセグ用の録画ハードディスクのようだ。地デジ全チャンネルを60日間丸ごと録画、それをネットを通じて携帯で視聴できるものとのことだ。それぞれの番組に付加したテキスト情報を検索することで、お好みの番組を見れるようだ。あれ、でもこれってスパイダーとかアナログであったけど、それと同様、テレビ局ににらまれる類のものかも。こんなこと書いてて大丈夫だろうか?

P110◆新家の履歴書 尾木直樹
→特に興味なく読んだが面白かった。47年生まれ。滋賀県出身。父は気象予報官で母は音楽教師。早稲田の教育学部を出て東京都の進学校の教師に。どこかと思ったら海城高校だった。その後東村山、練馬区の中学教師を経験したという。睡眠は平均4時間とか。孫娘もいるそうだ。

P126◆Cinema Chart
ヒューゴの不思議な発明/戦火の馬

ヒューゴの不思議な発明
→25点満点で18点。おすぎが2点でほか全て4点。おすぎのコメントは「とにかく退屈な映画です」。
映画を見た後でこれを読んだ。コメントには特に興味深いものなし。記事によると原作は“イラスト小説”とある。
↓見た感想
http://d.hatena.ne.jp/allenda48/20120306/1331020565
↓原作を読んだ感想
http://d.hatena.ne.jp/allenda48/20120309/1331279865

「戦火の馬」
→これも映画を見たあとで読んだ。
25点満点で22点。斎藤綾子とおすぎが5点。ほか3人4点。
“運命”“出会いの不思議と縁”という言葉がコメントにあり、自分の感覚もそう人から外れていないと安心。皆さん、馬がいいと語ってます。おすぎは「文句なくお奨め!!」とこちらは大絶賛。私はどちらの映画も気に入りました。
↓見た感想
http://d.hatena.ne.jp/allenda48/20120315/1331797226

P129◆ヨコモレ☆通信 辛酸なめ子 「東京ドーム ローラースケートアリーナ」
→「スタッフに80年代アイドル風ルックスの男性やペンションオーナー風のおじさんがいて、良いキャラでした」とのこと。

今回の書評はひっかかったものなし。

P140◆阿川佐和子のこの人に会いたい ダンサー 首藤康之
モーリス・ベジャールの元で活躍した人。ジョルジュ・ドンに影響を受けたと語っている。稽古場には骨だけの人体模型があるという。自分の体内の骨の動きもイメージしながら体を動かしているようだ。

P149◆宮崎哲弥の時事砲弾 渡る世間を数えてみれば
→DVD紹介の連載から、時事ネタの連載になったようだ。半ページから1ページに出世。今回は世の中にあるさまざまな“データ”について語っている。新聞やニュースをにぎわしている貿易(終始)赤字はその解説のほとんどが間違っているそうだ。また「経常収支」についてもデタラメとのこと。ただ、この件はいずれ詳しく語ろうと言いっぱなしで終了。と、ここから本論で「日本人の価値観」という本を採り上げ、アンケートデータについてのわかりやすい解説をしている。
ここで採り上げているのは「もし戦争が起こったら自国のためにあなたは戦いますか」「人類は動物から進化したと思いますか」。「世界主要国価値観データブック」という本からのデータが筆者の元ネタとしてよく使われているとのこと。

世界主要国価値観データブック

世界主要国価値観データブック

P150◆“火渡り”で老人に重傷を負わせた最低の番組−フジテレビがヒタ隠す とんねるず番組だけじゃない 発掘スクープ 中川一徳
→署名記事。ライターは、「メディアの支配者」の著者だった。この本は以前読んだ。フジ・サンケイグループを支配していた鹿内一族とフジテレビ現経営陣の内紛を描いたものだった。

メディアの支配者(上) (講談社文庫)

メディアの支配者(上) (講談社文庫)

この記事ではフジのバラエティ番組で怪我や死亡事故が起きたことを列挙したうえで今回の事件を紹介している。
事件は'03年に起きたものだ。10年近く前のことだ。
すでにウィキペディアにこのように書かれていた。このライターが書いたのかもしれない。
“2003年12月4日に撮影され翌年1月19日に放送された「東洋のランボー」という企画の中で、74歳の老人を河川敷に連れ出し、並べたダンボールに灯油を撒いて火をつけた上を歩かせた。老人は最重度(3度)の火傷を負い、体温が34度まで低下して危篤状態となり、その後一度も自宅に帰ることなく2007年9月、腎不全で死亡した”

確かにこれはひどい企画である。
ただ、ちょっと気になったのが、原稿のトーン。このライターはあたかも、その場で見ていたかのように、“炎の道”を老人が歩くさまを描写している。
かなり前の事件を取り上げて、その場で見たかのように記事を書く。
単純に悪事を告発ということとは別のうさんくさいものを感じた。
この人はフジに私怨でもあるのだろうか。
ただ、この記事を読んで、とんねるずが出演するバラエティ番組で芸人が怪我をする事故が複数あったということは分かった。

P162◆出資先 清水国明が見たAIJ社長の正体
清水国明河口湖でやっているテーマパークに関してAIJから出資を受けていたことで、清水に取材したという記事。清水は特になんということのないコメント。AIJ社長の浅川和彦は、野村證券出身。熊本支店長時代に個人的に投資で失敗、多額の借金を抱え退社したそうだ。その後、野村證券OBが社長をしていた米ペインウェーバーに雇われ、その後独立して現在に至るとのこと。オリンパス事件で逮捕された中川昭夫もペインウェーバーで働いていたそうだ。この事件、デリバティブ取引での失敗が続き2千億分の年金が消えたというこのようだ。

P164◆東大地震研 平田教授「内部批判」ホームページを封殺! 女性助教を教授会でツルシ上げ
→「マグニチュード7級の首都圏直下型地震が4年以内に起きる可能性は70%」と発表、お騒がせをした東大地震研のゴタゴタの記事。女性助教授が内容に関しての批判的記事を「地震アウトリーチ室」のぺージ書いていたのが、教授会で話題になり、その後削除された。それだけのこと。助教授はその場にはいなかったので、そこで「ツルシ上げ」のうよな状況になったということを見出しにつけたということだった。

P166◆田中直紀防衛相「最後の公設秘書」はなぜクビになった!?−スクープレポート
田中直紀防衛相には大臣でありながら公設秘書がいないそうだ。以前いた公設秘書は田中真紀子の逆鱗に触れ、実質くびになったとのこと。その後は、かなりしょうもないスキャンダルのことが書かれてある。真紀子お気に入りのかつての元公設秘書が公然わいせつ罪で捕まり、真紀子は訴えた女性の勤務する会社に、その女をくびにしろと圧力をかけようとしたと書いている。