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見て読んで聴いて書く

映像、書物、音楽などについての感想

文春0503・0510

文春

P28◆小沢一郎に隠し子がいた!−驚愕スクープ 自民党幹事長として権力の絶頂期にあった平成元年、小沢はパーティーで20歳代の独身女性と知り合う。女性は小沢の子を身ごもり、反対を押し切って男の子を生んだ。小沢は認知せず、男の子は小沢が懇意にする料亭の女将の養子となった。取材班はわが子と離ればなれに暮らす母親を訪ねた。
→小沢一審無罪判決の出た日(4/26)に発売された号での記事。さすがに控訴はないと思ったのか、汚職疑惑でなく私生活でのスキャンダル記事。これはもう嫌がらせという感じである。かわいそうなのはこの記事で取り上げられた21歳になる男性。いい迷惑だ。
ライターの松田賢弥という人は18年前から小沢の隠し子疑惑を追っていたという。このライターがどんな人物なのか少し興味があったので
ネットで検索すると水道橋博士宮崎哲弥の「博士の異常な鼎談」にゲストで出演していた。
http://www.youtube.com/watch?v=WpDnO9Y0c8A&feature=relmfu
番組では「週刊現代で主に書いているトップ屋」と紹介されていた。見た感想だが、長年追い続けていながら、小沢の特徴を、政策や思想的なことでなく、田中角栄と比較して「情がない」という感情論でしか語れない人物だった。語ることについては、あまり深みはないという印象をもった。裏話エピソードとかはそれなりに面白そうではあるが。

P34◆石原慎太郎尖閣購入」7つの謎−所有者一族はどんな人?購入価格は?橋下徹になぜ通告?石原新党どうなる?ほか
→所有者のことが書いてあった。元々福岡県出身の古賀辰四郎とい人物が、アホウドリの羽毛やカツオ漁のために集落を作ったのが始まりだという。2代目の当主死去のあとに、埼玉の栗原家が数千万で譲ってもらったそうだ。ただ、栗原家の購入の理由はここにも書かれていない。今回、東京都による買取話が進んだのは、「相続税が通常の10倍とべらぼうに高い」ことが一つの背景としてあったとのことだ。この記事には中国人が350億での購入を申し出てきたこと、当時の首相・鳩山由紀夫の秘書が白紙の領収書を持ってきて「いくらでも金額を書き込んでください」と言って栗原氏を立腹させてという記述もある。尖閣諸島周辺海域に天然資源が大量に埋蔵されているという説がかつてあったが、現在の調査では期待していたほどの埋蔵量はないとのこと。結局中国の目的はシーレーンの確保ということになると記事ではみている。記事の見解では、中国はこの問題で日本との全面対決も避けたい、後はメンツの問題ではないか、としている。

P69◆宮崎哲哉の時事砲弾 溺れる者に裁きを
シドニー・ポラック監督の「ザ・インタープリター」を枕に死刑制度について。

この映画を宮崎は傑作と紹介している。未見だが、ポラックの遺作だったと思う。筋は知っていたのでそこまで書くのがちょっと意外だった。映画で語られる寓話を紹介した後「死刑制度の正当化事由とは何か。私は遺族の報復感情しかないと思う」と書いている。宮崎は「仏教者として死刑は廃止されるのが望ましいと信ずる」とのこと。

P72◆本音を申せば 小林信彦 名作「バンド・ワゴン」とW・アレン
→あまり興味のある話題でないのでお題のみでコメントは略。

P81◆近田春夫の考えるヒット “アイドル”と“ちゃんとしたトラック”両立に成功したのはPerfumeだけ!!
Song of Life/Perfume
踵で愛を打ち鳴らせ/ASIAN KUNG-FU GENERATION

→話がそれまくった回。ということはあまりインスパイアされることがないのだろう。文章でマクルーハンを取り上げるのにはやはり世代を感じた。先日読んだ近田氏と交流があった椎根和著作にもマクルーハンが何度も出てきた。
はみだしは、瓶コーラの自販機を見かけたことについて。瓶のコーラ自販機に横浜ぽさを感じたとのこと。近田氏によると瓶のほうが炭酸がきつておいしいそうだ(というか古い味のコーラが好きなのでは?)。ちなみに私は脱法ハーブの自販機が横浜にあるという記事を読んで驚いたが、これは近田氏によると「横浜ぽい」のだろうか?

P82◆そのノブは心の扉 劇団ひとり 神宮寺しし丸
→自分にとって数少ない“後輩芸人”である神宮寺しし丸を紹介。引き立ててあげたのだろうか?

続き。

今回は書評ページが必読歴史本47冊とい企画に代わっていた。
だが、興味深いものはなし。

P154◆Cinema Chart
ル・アーヴルの靴磨き
アキ・カウリスマキのとぼけた人情劇。25点満点で20点。5点満点はおすぎ。
ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン
→アメリカ映画にときどきあるお下劣コメディー。25点満点で13点。

P156◆ヨコモレ通信 辛酸なめ子「イケメンフェスティバル イケメン頂上対決」
→何のイベントかと思ったら、西武百貨店の紳士服広場で繰り広げられたイケメン店員コンテストのこと。これはかなり不思議な企画だ。ノーマルな趣味の紳士服の客(男性客)は、特にイケメンには興味はないはず。ただ、ショーと称されるイベントが始まると女性客を中心に立ち見がでるほどの賑わいになったとのこと。こんな妙なイベントにも足を運ぶ筆者の熱意に感心した。

P160◆阿川佐和子のこの人に会いたい 山本富士子
→阿川が慶応幼稚舎の図書館でアルバイトをしていたときに、山本の息子が在学していて彼女のことを知っていたとのこと。映画のとこと、舞台のこと、作曲家の故人である夫のことなど。

P166◆池上彰のそこからですか!? どうする?どうなる?ニッポンの財政再建
→以前も書いていた「債権(国債)の金利が上昇すると債権価格が下落」のロジック説明から始めて日本の財政再建についてわかりやすく説明。国債(国の借金)に建設国債赤字国債があること。国債を買い支えているのが日本の銀行であること。財政再建の税収増として消費税を上げることにした政府の根拠。消費税増税だけでは財政再建は不可能であること。そのためにはどうするべきか、などが書かれてある。

P173◆実録法廷マンガ 木嶋佳苗の「蜜と毒」
→「ゴゴゴゴーー」「ドーン」などのオノマトペ(擬音)が何度も使われる意味不明の漫画。何か飛んだ記事の穴埋めの漫画なのだろうか? 西アズナブル作。

P211◆大人がいま読むべきまんがランキング2012
→ブルボン鈴木、いしかわじゅん、南信長が選者。
1位 3月のライオン 羽海野チカ
2位 ちはやふる 末次由紀
3位 海街diary 吉田秋生
4位 GIANT KILLING ツジトモ・綱木将也
5位 羊の木 山上たつひこいがらしみきお
6位 坂道のアポロン 小玉ユキ
7位 リアル 井上雄彦
8位 大東京トイボックス うめ
9位 青空エール 河原和音
10位 僕の小規模な生活 福光しげゆき
コラムの「『ゴラク』の活況と『311』の描かれ方」が興味深かった。「漫画ゴラク」では原作者と作画担当者の「土下座観の違い」で終了したという「どげせん」、宮下あきらの人気漫画を復活させた「私立極道高校2011」など“中年ジャンプ”的な魅力が生まれてきているのだとか。いましろたかしの「原発幻魔大」など“311”以降の漫画についても興味深いものがうまれて生きていることを紹介している。