見て読んで聴いて書く

映像、書物、音楽などについての感想

文春0531

P28◆沢尻エリカ大麻中毒−これが突然休養の真相だ! 決定的証拠公開 衝撃スクープ 激しい濡れ場シーンや精神錯乱を演じた映画「ヘルタースケルター」。だが主演女優を蝕んでいたのは、本物の薬物だった−。
→無署名記事。決定的証拠というものが何かと思ったら、沢尻が所属していた事務所の弁護士が、沢尻の代理人の弁護士に送った「通知書」なるものだった。書面のコピーを伏字入りで掲載している。見ると平成21年9月付け。約3年前である。それを証拠に現在のことを語られても、という感じだ。
ちなみに、大麻についてはウィキペディアでは“その毒性も依存性もタバコなどより低い”とある。このあたりは昔から議論のあるところですが。あまりに常軌を逸した行動に走っているのならば、むしろ大麻の中毒というより、精神的な問題、もしくは薬物とすればもっと毒性、依存性の強いものによるものなのでは。

P38◆妖艶ワイド 熟女のカーニバル
藤原紀香(40)、三原じゅん子(47)、川島なお美(51)、杉田かおる(47)、マリアン(50)、五月みどり(72)、小柳ルミ子(59)、マルシア(43)、阿部知代(48)の近況紹介。
それにしても、五月みどり72歳、これはさすがに熟女を超えているのでは。興味深いのが記者の文が妙に各人に好意的に書かれてあること。杉田かおる原発事故を機に実家のある福岡に避難、現在はそちらで有機農業に取り組んでいるという。

P46◆知らないと絶対損する「相続税」の最新常識−大金持ちに学ぶ究極の「資産防衛術」〈第3回〉
→まだ続いていた山田順の“お金講義”。今回は具体例をそのまま書いてあるだけ。相続税絡みの本とか出したそうな感じがする。

P51◆ジブチ派遣 自衛隊のアイドルは中国の女スパイだった!?
→奇妙な記事。自衛隊がアフリカのジブチ派遣をしていた際に、ステファニーという名のフランス人が売店の売り子となり、情報を入手して中国に流していたのでは? という噂を追っている。だが具体的な被害が不明で、結局「彼女はいったい何者だったのだろうか」で締める推測だけの記事となっている。“謎の美女ステファニー”の写真も掲載している。自衛隊内ではアイドル的人気になっていたようだ。テレビの取材もあったとか。

P55◆宮崎哲弥の時々砲弾 愛と幻想の優生学
→妊娠後、エコー検査や羊水検査などの出生前診断で胎児に異常が発見されたことを理由とする人口妊娠中絶、いわゆる“選択的中絶”がこの10年で急増しているとのこと。これを受け、ナチスヒトラーの進めた優生学的政策、漫画「ブラックジャックをよろしく」でのダウン症と重篤な内臓疾患を抱えて生まれてきた子ども出産のエピソードに触れている。筆者はこの問題については是非をはっきりとは述べていないが、選択的中絶がさらに進めば“それは、命ある者が無条件に歓待され、尊重される社会ではない”とは書いている。

P56◆池上彰のそこからですか イランは不思議の国
→イランにおけるイスラムシーア派のことと、イスラム法学者が国を統治するという制度について。

P59◆五カ月ぶりの来日 レディー・ガガは“ノーパン”だった
→“ノーパン疑惑”を検証、本当にノーパンだったという裏を取っている。文の締めは“なぜパンツをはかないのかは分からないが、親日家なのは確実のようだ”。

P68◆本音を申せば 小林信彦 「新聞・テレビはなぜ平気で『ウソ』をつくのか」ほか
上杉隆の同名著書を紹介。小林は新聞は東京新聞をとっているので、東京新聞の記事も紹介。また20年前に某大新聞で小沢一郎を風刺した原稿を書いたが、ビビった担当者からNGを出されたことを書いている。“小沢一郎という人は、こういうところで誤解されるのだろうな、とも思った”とも書いている。

P77◆近田春夫の考えるヒット 『上を向いて歩こう』の普遍性を実感! 聖子ちゃんと徳永英明を聞き比べ
涙のしずく/松田聖子
人形の家/夢は夜開く/徳永英明

→カップリング曲に「上を向いて歩こう」が収録されていることでの、メインの曲でなくカップリング曲についての分析。徳永については、“英語圏だと今このポジションてロッド・スチュアート?”との指摘から始まって「この際ロッド・スチュアートにもこの曲カバーしてもらえばいいじゃないですか! CMとかで受けそうじゃん」と語る。そして最後は松田・徳永のデュエットにしちゃえばよかったのにという結論で締める。はみだしは優先席について。足の甲が痛かった近田氏は電車に乗った際、優先席が空いていたので座りたかったが、自分の微妙な年齢感から座ることができなかったとのこと。近田氏61歳。


P78◆そのノブは心の扉 劇団ひとり 家計図
→家計図を作成したとのこと。父方の祖先の高知県も訪問している。

P108◆新家の履歴書 東儀秀樹
→それなりに面白かった。詳細は略。自分のことを「頭はいいのに、勉強は嫌いで全然しなかった」というコメントが興味深かった。普通、自分のことをこう語る人はいないので。

P124◆Cinema Chart
ダーク・シャドウ

ティム・バートンジョニー・デップのコンビ8作目。25点満点で17点。そう悪くはないが、もうひとつ何かほしいという感想多し。
ミッドナイト・イン・パリ
ウディ・アレン監督作。ハリウッドの脚本家が過去のパリにタイムスリップ、有名芸術家に会う。25点満点21点。

P126◆辛酸なめ子のヨコモレ☆通信 「代々木公園わんわんカーニバル」
→この人は犬好きなのだろうか?

P131◆今週の必読 評者・池田雄一 著者・吉田修一「太陽は動かない」
→高性能の太陽光パネルをめぐる政治家、企業、諜報機関の暗躍を描いた“スパイ小説”とのこと。

P155◆グリー・モバゲーに寄生する中国マフィア−ソーシャルゲーム追及キャンペーン〈2〉
→ RMT(リアルマネートレード)と呼ばれるゲーム内でのアイテムを売り買いすることについての記事。無署名記事。まったく知らない世界なので興味深かった。「探検ドリランド」でのレアカードを複製することに成功した20代男性はオークションでそれを売りさばき、総額3000万円以上を得たという。ただ、この行為については税金も申告・納税しており法律上は違法行為ではないそうだ。どう違法でないかは今ひとつよくわからなかったが。
RMTの市場規模は数年前で年間150億円で、現在はもっと大きいでしょうとのRMT業者のコメントを紹介している。RMTは中国マフィアのマネーロンダリングにも使われているという指摘もあり。“ゲームのRMTといえば中国系だと言われてます”とのこと。中国では体育館のような場所にパソコンを並べて、人件費の安い中国人に延々とオンラインゲームをさせてアイテムを獲得、それを日本で売りさばいているとのコメントあり。ほんとかね。この追求キャンペーンは次回にも続くとのこと。

P158◆三年後、新社屋の主筆室で突然死したい−私の「大往生」死は怖くない! 連続インタビュー〈2〉
ナベツネ、死を語る。興味深いエピソードが多かった。靖国神社は嫌いだが、売店の焼きそばが食べたくて時々犬を連れて散歩にいくそうだ。ただ、神域には入らないとのこと。

P162◆お金儲けの神様 邱永漢の遺言「中国バブルは来年崩壊する」
→5/16に88歳で死去した邱永漢についての記事。直木賞を取ったときの写真があり。芥川賞石原慎太郎直木賞新田次郎と写っている。神経質そうにやせた石原は現在とは別人のようだ。

P164◆現地ルポ 大阪市イレズミ職員が「橋下市長、西成で便所掃除せんかい!」
→現場職員に話しを聞いたというなんということのない記事。

P168◆国際射撃大会でブービー賞だった自衛隊精鋭部隊
→今回、初めて国際的な競技会に出場したが、東アジア、環太平洋の15カ国で14位だったとのこと。ただ、記事を読むと装備が他国よりかなり不利だったようだ。