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見て読んで聴いて書く

映像、書物、音楽などについての感想

文春1011

文春

P14◆CATCH UP 祝!カツカレー完食! 健啖家・安倍晋三の来歴
→話題になったホテルニューオータニの3500円カツカレー完食写真を始め各年代の食事シーンを。皮肉っているようだが、攻撃的な悪意ある記事ではない。最終ページの記事で“お腹”を“徹底検証”している。

P24●中国は必ず潰れる!
▼倒産続出、幽霊ビル乱立 バブル崩壊が始まった▼欧米は撤退 日本も逃げ遅れるな▼日本製ミシンがなければユニクロ一枚作れない▼上海リニア「ジェットコースター」の恐怖▼パクリ大国の証明「ノーベル賞」いまだゼロ▼初の空母は24年前のソ連製中

→ほかの週刊誌は知らないが、文春は恐るべき“反中国”論調。無署名記事なので反中国を煽りまくりである。リードを引用させてもらう。
“盗っ人猛々しいにも程がある。国連で「日本が尖閣諸島を盗んだ」と口汚く罵った中国外相よ、盗っ人はそっちではないか。世界第2位の経済大国も一皮剥けば、バブルは崩壊、パクリが横行し、矛盾を抱えた共産党政権は崩壊寸前だ。成り上がり国家は身の程を知れ!”
本文記事はこのリードのレベルの内容。
P29◆「中国の言い分を聞け」米倉経団連会長は「売国有罪」!
→企業の利益が第一の経団連としては“穏便に”というのは当然なのだが、文春には「売国有罪」宣言されてしまう。

P30◆中国大使を断りテレビで自慢話 宮本雄二は外務省の鼻つまみ
→ともかく“反中国”でないと、文春には斬られます。

P31◆盗人猛々しいが所詮は“成金帝国
→ジャーナリスト・徳岡孝夫氏の原稿。この老人のいうことはあまりピンとこないのだが、今回は後半の部分で興味深いことを言っている。“帝国主義とは快感である”との言葉で、サッカーの国際試合と、自分が中学生のときに、シンガポールが今日陥落するか明日するかで手に汗握ってラジオを聴いたのは同じようなものであると語る。ただ、当時の日本軍は“列強の帝国主義からアジアを開放する”というお題目だったので“帝国主義”というより“ナショナリズム”でないかと思うのですが。そもそも民衆の熱狂は“帝国主義”とは違うのでは。まあ、せんじつめればそうなるのかもしれないにしても、ちょっと強引な論旨の展開。
あと、「国有化」ということで一気に噴出した反日の勢いから、中国一般庶民にとって「国有化」ということは特別な意味合いがあるのでは、そのニュアンスを知ることがもしかすると重要なのではと語っている。これは面白い指摘だと思う。

P33◆安倍総裁よ、今度こそ総理として靖国参拝
→この人はいつも通りのことをいつも通りの冷静沈着な口調で語っている。こういう趣旨のことをしゃべっている顔まで浮かんでしまう。

P34◆姜尚中知られざる「家庭崩壊」−『悩む力』が100万部の大ベストセラー 長男の死、妻との「距離」… 本誌記者には「東大を辞め、信仰に身を捧げたい」
→無署名記事。5ページも使った記事なのだが、どう受け取っていいのかわからない内容。09年6月に姜尚中氏の長男が自殺したことを、3年後の現在取り上げて記事にしているのだが、今なぜわざわざそのことを取り上げて記事にしているのかがわからない。しかも長男の自殺についてもこの記事を読む限り事情はつかみきれていない。そして、この記事が姜氏を貶めようとする悪意ある記事かというと、そうでもなかったりする。誉めている記事ではないが……。記事の締めはこうなっている。“愛する息子を喪ったいま、姜尚中氏はどこに行こうとしているのだろうか?”。
なんだよそれ、3年前のことをいまさら取り上げてって感じの記事である。急遽さしかえで入れたサブの記事なのだろうか?

P39◆飯島勲の激辛インテリジェンス 先を見据えていない民主・自民の新体制
→特に興味深い記述はない。

P44◆志村けんが初めて語った「オレのお笑い人生」−芸能生活40周年
→志村によると芸人と喜劇人という2種類があり、今は喜劇人がいないとのこと。自分は喜劇人という認識のようだ。ただ、小林信彦氏とかこの人をどう評価しているのだろう?

P50◆池上彰のそこからですか!?  消費税25%のデーマークの秘密
デンマーク取材をしてのレポート。デンマークの場合、宮崎哲弥氏が書いていたような「軽減税率」は採用していないそうだ。一律で25%だという。軽減税率を採用していないのは、採用することで税制が複雑化することと、利害関係のある団体からの圧力が生まれたりするからとのこと。デンマークは農業国でもあるので食料自給率は高く、食料の税込み店頭価格は日本と比較しても高くない。むしろ安いものもあるそうだ。車に対して180%の自動車登録税をかけているため、自転車利用率が高いそうだ。医療費、教育費は完全無料。各地区に“家庭医”がいて1500世帯を担当しているとのこと。ただし、“風邪くらいでは薬が出ない”。デンマーク編は次号にも続きそうな締め方。

P53◆スポーツ 年俸四億を捨てて引退した城島と阪神社長の関係
→「四億円泥棒と言われるのは嫌だ」と口にしていたそうで、「来年の給料は今の身体の状態では貰えない。自分ができる精一杯のケジメです」と残り1年ある4億円の契約を自ら放棄したのこと。星野色からの脱皮を図って阪神社長主導で獲得したのがあり社長としては復活してほしかったが、城島が自分の意志を通したということのようだ。

P53◆芸能 黒木メイサ女児出産で赤西仁は子育てに専念!?
KAT-TUNのメンバーからの祝福のコメントは一切なかったとのこと。

P55◆国際 12月の韓国大統領選で若者に支持されている安哲秀ってどんな人?
→元ソウル大学融合科学技術大学院院長。50歳。ソウル大出身の医師で、88年にコンピューターウイルスを駆除するプログラムの開発に成功、これを無償で配布して話題になったとのこと。その後、事業家として活躍の後、渡米、スタンフォード大、ペンシルバニア大で学んだそうです。

P62◆本音を申せば 小林信彦 夏の訃報
→またも、野田政権批判から始まる。今回は映画監督・堀川弘通氏について多く語る。ほか、アンディ・グリィス、アーネスト・ボーグナインについて。

P70◆近田春夫の考えるヒット大人びた風景がさまになる!? 氷川きよしの次の一手を見た!!
最後と決めた女(ひと)だから/氷川きよし
カゲボウシ/ポルノグラフィティ

→個人的に両者の音楽、ともに興味がないのでメモすることはない。はみだしは“抗菌タオル”の不思議について。

P76◆そのノブは心の扉 劇団ひとり
→ゴルフネタ。初めて父親以外の人間とコースに出たことについて。早朝からのプレーのため、道がすいている夜中に行って寝て待っていようと愛車のキャンピングカーで千葉のゴルフ場に向かったとのこと。鹿と遭遇した後に到着した誰もいない駐車場は全くの暗闇で怖くて眠れない状況に陥ったそうです。ゴルフはまたも不調だったそうだ。

P86◆風まかせ赤マント 椎名誠 中国人力士がでたとき
→筆者は反日デモについて面白い見解を書いている。“中国にもよく行くからわかるけれど、十数年前から、この国の人はとにかくなんでもいいから「なにか騒ぎたくてしょうがない国民」なんだなあという感触があった。イデオロギー愛国心クソもなく、ただもうバクハツしたい、という空気。旅をするものの直感でしかないから政治的に扇動する者や反動的な組織の動きなどはぼくにはよくわからないが、空気感というのはあんがい正直なものだ”とのこと。

続きは後で更新。

P116◆新・家の履歴書 渡辺恒三(衆議院議員
福島県会津出身。実家は18世紀末から味噌醤油醸造業を続けた素封家。旧制会津中学(現福島県会津高校)を経て早大文学部哲学科を卒業。中学では小室直樹と同級生で仲がよかったとのこと。大学では雄弁会に入る。先輩に竹下登、同級生に海部俊樹藤波孝生。後輩には森喜朗小渕恵三西岡武夫青木幹雄がいたとのこと。妻は歯科医。ヘビースモーカーで1日80本のタバコを吸っていた。現在は40本。引退を決意したが、息子が後を継ぐ気はないとのことで後継者がいないのが悩みとのこと。偉そうな発言はこのインタビューには特にないが、印象として非常に、自己肯定的な人と感じた。

P128◆Cinema Chart
アイアン・スカイ

→月の裏側にナチスの残党が潜伏していたというナンセンスSFコメディー。25点満点で13点。おすぎの4点が最高点。
「情熱のピアニズム」
→ジャズ・ピアニスト、ミシェル・ペトルチアーニを紹介したドキュメンタリー。監督は「イル・ポスティーノ」の監督マイケル・ラドフォード。遺伝的障害で身長は1メートル余り、些細な力で全身の骨が砕ける骨形成不全症という病で、生涯を通して恐ろしい痛みにさいなまれ続けたとのこと。かなり有名な人と私は思っていたが、コメント、解説では“知られざる天才”的に取り扱われていることに時の流れを感じた。おすぎは試写を途中で出たとのことなので、20点満点中17点。

P119◆春日太一の木曜邦画劇場 「幕末純情伝」あの頃の牧瀬里穂へ注いだ純情! 移りゆく時代の中の《一瞬の恋》
→私はさほど映画好きではないので、春日太一というライターをこのコラムで初めて知ったのだが、この人は自分とまったく違った観点から作品を取り上げくれて非常に興味深い。今回はその“春日節”が全開の好編となっている。
筆者が旧作邦画・時代劇にハマるきっかけになったのはテレビ東京が午後に放送していた「時代劇アワー」だったそうだ。時代劇アワーで気になる作品が放送されるときは中学をサボることも少なくなかったという(すごい中学生だ)。ただ、時代劇アワーを毎日見るきっかけは、実は番組前に必ず流れる「晴れ着の丸昌」のCMを見たかったからなのだそうだ。以下、こう書かれている。
“映し出されるのは、晴れ着姿の少女。歩道橋を駆け上がって息を切らし、喫茶店の窓ガラスを見つめながら髪を整える。そして、カメラに向かって微笑む。その仕草や表情の一つ一つに、筆者は恋をした”
この少女は牧瀬里穂で、筆者は牧瀬が登場する時代劇を見たいと願うようになっていたそうだ。その願望が叶ったのが今回紹介する「幕末純情伝」。
牧瀬への思い入れたっぷりに作品を紹介した後、筆者はこう締める。
“本作の後しばらくして牧瀬の輪郭はシャープになり「丸昌」の面影は消えてしまった。そのため、見返す度に劇中の沖田たちの儚い運命と牧瀬里穂の輝きの儚さが重なる。だからこそ、《俺の好きな牧瀬の刻み込まれた唯一の時代劇》としてたまらなく愛しい”
「幕末純情伝」という映画、私は出来としては凡作以下と思っていた。だが、こういう形でこのような凡作が輝くことがあるのか、とちょっと感動してしまった。このコラム、週刊文春では異色の存在に思えるので連載が長く続くことを祈る。ちなみに、私は筆者の容姿を知らない。このようなセンチメンタルな文章を書く筆者は一体どんなルックスをしてるのだろう?

P121◆ヨコモレ☆通信 辛酸なめ子 「DREAM BOYS」ジャニーズと宝塚の競演で現実からトリップ!!
KAT-TUN亀梨和也主演、作・構成・演出がジャニー喜多川の舞台「DREAM BOYS」を紹介。ジャニー喜多川作の舞台の魅力を伝える文章となっている。客席に飛ぶ亀梨の汗を“通称・亀汁”と書いていたが、本当にそう言われているのだろうか? やはりファンは亀汁を浴びたいのだろうか?

P125◆今週の必読 評者・加山二三郎 モーリス・ルブラン著「ルパン、最後の恋」ルパン・シリーズ、幻の完結話が本邦初訳!
→ルパン・シリーズの最終作は「ルパン最後の事件」といわれていたが、未発表だったルパンシリーズが作者の没後70年目にあたる今年、フランスで出版された。その日本語翻訳版。ここには、なぜ出版されたかの事情は書かれていない。あとがきに書いてあるそうです。

続きは後日、更新。

P127◆三浦しをん神去なあなあ日常
→高校を卒業後、なぜか林業の現場で働くことになった少年を描いた“爽快なお仕事小説”とのこと。デビュー作でも弟の家出先が林業の家だったので、なるほどという感じである。白の軽トラも登場するのだろう。いずれ読むことになると思う。

神去なあなあ日常 (徳間文庫)

神去なあなあ日常 (徳間文庫)

漫画の時間 いしかわじゅん 河原和音原作・アルコ画「俺物語!!」 少女マンガの大革命!! 
→高校1年生の男子がかわいいガールフレンドを得て、ばら色の日々を送る物語とのこと。何が革命的かというと、その男の子の容姿ということらしい。主人公は身長2メートル、体重120キロで角刈りのごつい顔をしている。少年漫画では不思議でもないが、少女漫画でこの設定は“革命”といえるものらしい。

俺物語!! 1 (マーガレットコミックス)

俺物語!! 1 (マーガレットコミックス)

P130◆私の読書日記 池澤夏樹 地球と人間の歴史、生物の歴史、東京駅
→以前も別の記事で紹介されていたクリストファー・ロイド「137億年の物語 宇宙が始まってから今日までの全歴史」を池澤先生が紹介している。この紹介文を読む限りでは非常に面白そうな本である。ちなみに著者は日本語訳の刊行に合わせてこのような言葉を加えているそうだ。「このような大惨事に直面して、原子力発電を推進しようとする政党など日本にあるだろうか。これほど地震が多い国で、原発が安全だと信じる人がまだ残っているだろうか」。それがいるのだから驚きである。既得権益のしがらみとは恐ろしいものだ。

137億年の物語―宇宙が始まってから今日までの全歴史

137億年の物語―宇宙が始まってから今日までの全歴史

P133◆この人のスケジュール表 初の長編アンドロイド演劇 石黒浩
→人間酷似型ロボット研究の第一人者である大阪大学石黒浩教授。この人がテクニカルアドバイザーを勤めるロボット演劇プロジェクトの新作「三人姉妹」が10月に上演されるとのこと。すでに3作を上演しているそうだ。

P134◆阿川佐和子のこの人に会いたい 野沢雅子
→写真を見ると阿川氏はジーンズをはいている! 

P139◆宮崎哲弥の時々砲弾 自虐経済
→サラリーマンの小遣いがおよそ30年前の水準まで下がっているとのこと。そこから推測できるように2011年のサラリーマンの平均年収は1989年の水準まで落ち込んでいるそうだ。この状況を“失われた15年”と理解するのは間違いで、政府と日本銀行の失策で生まれたものと筆者は主張する。続けて消費税10%増税の際の「標準世帯」での負担が500万の年収の家で約34万円になるという“非公開試算”を紹介。この試算は朝日新聞のスクープで、今のところ公開される予定はないとのこと。野田政権への筆者の憤りは激しい。


P151◆中山美穂が酒場で「束縛されちゃうのよ」と夫・辻仁成へのグチ 

辻仁成はなんで、あんな髪型になってしまったのだろう。

P154◆視聴率神話崩壊 キムタクが神社に10万円寄付の「神頼み」
→ちゃんと目黒区の八幡神社までいって奉納の札の並ぶ写真も掲載。

P157◆現代の女工哀史?極貧アイドルの“派遣型風俗”流入が止まらない
→“女工哀史”という言葉が意味不明。中には20時間で65万円という超高額コースもあったとのこと。

P163◆安倍晋三のお腹は本当に治ったのか?−徹底検証
→私が気になっていたことを“徹底検証”してくれた。厚生労働省が難病指定する「潰瘍性大腸炎」を患う安倍氏だが、発病は17歳の頃で、以後、年に1度のペースで悩まされていたそうだ。98年には3ヶ月近く入院していたとのこと。そして06年に総理となるが、腹痛を感じるようになり、「機能性胃腸障害」と診断された。つまり安倍氏は2つの病気を抱えているということになるようだ。潰瘍性大腸炎については「アサコール」という治療薬が09年に日本でも発売され、それによりほぼ完治したと安倍氏は主張してるが、医師によるとこの病気自体は完治することはないそうだ。だから数ある病気の中でも“難病”と指定されているのだろう。ただ、適切に治療すれば日常生活に支障はないとも語っている。同じ病でもその重さは人それぞれなわけだから、なんともいえないが、私はこの記事を読んで総理大臣としては健康面で大いに不安があるように思えた。

P172◆キーファー・サザーランドは 小誌カメラマンの手伝いもする(?) いい奴だった 
→なぜかキーファー・サザーランドのグラビア記事。WOWOWで放送されるドラマのプロモーションのようだ。ここで彼は孫がいると語っている。もしかしたらとウィキペディアで確認したら、やはりシカゴのギタリスト故テリー・キャスの元奥さんと結婚してもうけた娘の子供のことのようだ。