小玉ユキ「坂道のアポロン BONUS TRACK 」
坂道のアポロンBONUS TRACK (フラワーコミックスアルファ)
- 作者: 小玉ユキ
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2012/11/09
- メディア: コミック
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11月から2週間ぐらいかけて「ゲド戦記」全6巻を読んだ。
ル=グゥインの描く“アースシー”の世界に完全に魅了されてしまった。
読み終えてからは、放心状態となり、それ以来ずっと「ゲド戦記」のことを考えている。
そんなこともあって映画や読んだものの感想メモを書く気になれなかった。
この「坂道のアポロン BONUS TRACK」を読んでやっと感想メモを残そうという気になれた。
改めていい漫画だなとしみじみ思った。
「坂道のアポロン」本編では終盤に千太郎は失踪、最終話でその後大人になった千太郎と薫が再会するエンディングとなっていたが、この短編集はその間の空白を埋めるエピソードも収録している。
以下、5話で構成。
◆上京した百合香と淳一の話
◆律子と千太郎の弟の話
◆律子の父の若き日の話
◆行方不明になった千太郎が、海辺の町で言葉を失った少女と交流、自分を取り戻していく話
◆千太郎、薫の暮らす島を淳一、勉が訪れセッションをする話
悲しい話ではないのだが読んでいて泣けてきた。
何故なのだろう。
“青春の輝き”というものにやられてしまったのかもしれない。
さらっと終えているところがとてもいい感じの余韻を残している。
裏表紙にはこの短編集には登場しなかった本編でのキャラクターもカーテンコールのごとく再登場している。
とてもいい気分になることのできるエンディングだった。
↓本編9巻を読んだ自分の感想メモを見たら同じようなことを書いていた。なるほど。
http://d.hatena.ne.jp/allenda48/20120618/1340038468