見て読んで聴いて書く

映像、書物、音楽などについての感想

パク・チャヌク監督、チェ・ミンシク主演の映画「オールド・ボーイ」

狩撫麻礼(ここでは土屋ガロン名義)原作の漫画とは後半は大違いだった。

映画版では主人公が監禁された理由・事件は設定されていた。そして、監禁されたこと、その後が、その事件に対する主人公に対する復讐(逆恨み)となっていた。
救いのない内容だが、ヘロヘロだった漫画の終盤とは違った映画の終盤は見ごたえがあった。
ただ、中盤の展開に関しては個人的には退屈な内容だった印象。中盤がもっと締まった内容だったら、と思った。
また映像表現については意図した通りに実際の映像の仕上がっていないのではとも思えた。

私はバッドエンドの映画は嫌いではないが、この作品、後味のわるさが、どう取っていいのかわからない微妙なところ終わっていたのが残念だった。
まあ、それも“異化効果”的なものを狙ってのことなのかもしれないが、個人的にはしっくりこなかった。

中盤で睡魔に襲われ、映像に対する集中力がだいぶ落ちたので、この作品の私なりの映像読解については不安がある。

この映画を見て、パク・チャヌク監督作を続けて見ようという強い気持ちにはなれなかった。