読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

見て読んで聴いて書く

映像、書物、音楽などについての感想

西荻弓絵脚本、堤幸彦ら監督のドラマ、映画「SPEC」

TV 映画

書き残しておかないと忘れてしまうので、感想を書くことにする。

かつてドラマと劇場版の「ケイゾク」を見たときに、“「Xファイル」に「エヴァンゲリオン」的趣向と世界観を持ち込んだドラマ”と感じた。

どのような点からそう思ったのかはもう覚えていない。
ただ、ドラマの中で「妄想は現実を超えることができる」という言葉が語られていたことを興味深く思ったことは覚えている。
この言葉は私にとっても大きなテーマの一つなので、この作品のことは心に残っていた。
ケイゾク2」として企画が進んでいたという「SPEC」については、いつかまとめて見てみようと思っていた。

昨年12月に連続ドラマ、スペシャルドラマ、劇場版のすべてを発表順にすべて見た。
なかなかのボリュームであるが、リタイアせずに見通すことができたので、つまらない作品ではなかったということになるのだろう。
ただ、あおりと気合はすごいが、結局なんだったんだという感もある。

何が敵なのかよくわからないまま進み
最後は敵だった者も味方になり、先人類の霊魂と戦うという話。

「誰が何をしたどんな話か」というとかなりグダグダであり、説明しづらい。
そしてその説明し難さが作品の魅力となっているかというと、実はそれほどでもなかったりする。

ナードでギーク(この使い方で正しいのだろうか)な若い女性刑事と
無骨で組織からはみでた体育会系熱血刑事のコンビ。
2人が不可思議な事件を追う。
こんなサスペンスものドラマのパターンが、人類の存亡をかけた戦いを描く壮大なSFに進展していく。

物語は相当暴走しているのだが、思ったほど勢いを感じない。
見る者を引き込んでいくような強い“力”は正直感じられなかった。

個人的には“暴走する物語”は大好きなのだが、その点での個人的な期待は裏切られた。
「妄想は現実を超える」という言葉は今回も出たが、そこまでの領域にこの作品は行けたのかは疑問だ。

そして感じたのが「SPEC」全体を通しての、大きな芯となる物語、プロットがないこと。
結局、主人公は何がしたかったのか、主人公の“敵”は何だったのか?

初めは、一十一(にのまえじゅういち)という特殊能力を持つ少年が敵だったが、
それが実は自分の生き別れの弟で、あるものに騙されていたことがわかり、
その背後の敵に挑もうとするが、
やがて、先人類の霊体で、現人類を滅亡させて先人類の復活を図るセカイが登場、
当麻と瀬文はセカイに対して人類を守るため(?)戦うこととなる。

こんな話ではよっぼどうまく物語を構成しないと、芯の通ったものにはならない気がする。

全体として一番のクライマックスは「ケイゾク」にも出ていた野々村刑事の“ゴリさん死す”だったような気もするし。

だだ戸田恵梨香加瀬亮の2人が、どう見てもハマリ役でない役にしっかり取り組んでいた点には心動かされた。

全部見たなかで、結局
個人的には『SPEC〜翔〜』が一番面白かったような気がする。

「SPEC?翔?」 警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿ディレクターズカット版 [DVD]

「SPEC?翔?」 警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿ディレクターズカット版 [DVD]

当麻(戸田恵梨香)、久遠望(谷村美月)、サトリ(真野恵里菜)の3人による「さとりんダンス」?のシーンが、このドラマ全体での最大の見せ場ではないかと思った。

以上