見て読んで聴いて書く

映像、書物、音楽などについての感想

平野啓一郎の小説「空白を満たしなさい」

空白を満たしなさい(上) (講談社文庫)作者: 平野啓一郎出版社/メーカー: 講談社発売日: 2015/11/13メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見る空白を満たしなさい(下) (講談社文庫)作者: 平野啓一郎出版社/メーカー: 講談社発売日: 2015/11/13メディア…

平野啓一郎の小説「ドーン」

ドーン (講談社文庫)作者: 平野啓一郎出版社/メーカー: 講談社発売日: 2012/05/15メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 8回この商品を含むブログ (16件) を見る平野啓一郎の小説は断続的ではあるが、折あるごとに読んでいる。ウィキペディアを読むと現在41歳と…

伊坂幸太郎・阿部和重による合作小説「キャプテンサンダーボルト」

キャプテンサンダーボルト作者: 阿部和重,伊坂幸太郎出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2014/11/28メディア: 単行本この商品を含むブログ (45件) を見る伊坂幸太郎・阿部和重という人気作家の合作。 私の大雑把なイメージでは普通の大学生とかが読んでいそう…

庵野秀明脚本・総監督、樋口真嗣監督による映画「シン・ゴジラ」

アニメ好きではないが、テレビ放送時に「エヴァンゲリオン」は見ていた。 すでにいい大人になっていたが心打たれるところもあり衝撃的な作品ではあった。 結局、旧劇場版も新劇場版も見ている。初めて「エヴァ」を見た時は、実質的作者である庵野秀明に何か…

萩尾望都の漫画「バルバラ異界」

萩尾望都「メッシュ」を読んだので、同じ作家の2000年以降の作品も読んでみようと思い、この時期の有名な作品「バルバラ異界」を読んでみた。 今回、初めて読んだ。 そしてちょっとないくらい濃密な漫画読者体験ができた。読んだのは小学館文庫版。2002年か…

伊坂幸太郎の小説「SOSの猿」

SOSの猿 (中公文庫)作者: 伊坂幸太郎出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2012/11/22メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 9回この商品を含むブログ (40件) を見る伊坂幸太郎の小説はもうかなりの数を読んできたと思う。 ちゃんと数えていないが、20作くらい…

曽田正人の漫画「テンプリズム」1〜8巻

「昴」「MOON -昴 ソリチュードスタンディング-」を読んだ勢いで、同じ作者による新作「テンプリズム」を読んでみた。 本当は途中で読むのを中断した「capeta」にしたかったのだが、ボリュームがあるので、そちらはしばらく置いてから読むことにした。「テン…

曽田正人「昴」「MOON -昴 ソリチュードスタンディング-」

「昴」(全11巻) 「MOON -昴 ソリチュードスタンディング-」(全9巻)曽田正人は、少年チャンピオンで連載されていた「シャカリキ!」を気に入り、以来読んできた漫画家だ。 「シャカリキ!」の連載開始が’92年。それから現在の2016年まで24年である。 しっかり…

ちばてつやの漫画「おれは鉄兵」(講談社漫画文庫版全12巻)

この作品はリアルタイムで読んでいた。アニメは見ていない。 奇妙で唐突な終わり方に拍子抜けした漫画だった。 図書館に文庫版があると知り、読んでみることにした。連載時に子供だった私は主人公の鉄兵にはシンパシーを感じることができなかった。 鉄兵には…

萩尾望都の漫画「メッシュ」

この漫画は初めて読んだ。 作者の歴史的にどのあたりに位置するかウィキペディアで見ると、 「プチフラワー」1980年夏の号 - 1983年5月号 とあった。 ちなみに直近では有名なSF作品を連載していた。 以下の作品である。 ・「百億の昼と千億の夜」が「週刊少…

末次由紀の漫画「ちはやふる」第1〜30巻

この10年くらい、諸事情により普段まったく漫画は読んでいない。 半年に1回、まとめて何十冊を単行本で読むようにしている(基本的にはツタヤでレンタル。非常に気に入ったものは購入することもある)。 別に新しいものをチェックする、流行ものを追うとい気…

岩明均の漫画「ヒストリエ」1〜9巻

前回書いた「バードマン〜」から約1年更新せずにいた。 様々な作品と接したことを記録に残したかったのだが、諸々あってできずにいた。 これからはまた、記録に残していきたい。 - 「ヒストリエ」は、10巻くらいになったところで読み始めようと思っていた。 …

アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督、マイケル・キートン主演の映画「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」

監督のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥの作品は「21グラム」「バベル」は見ている。 正直いうとあまり好みの作風ではないという印象だった。 だが、人の勧めがあり、全編にアントニオ・サンチェスのドラム演奏が流れるということも聞き、どんなもの…

ほしのよりこの漫画「逢沢りく」

逢沢りく 上作者: ほしよりこ出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2014/10/23メディア: 単行本この商品を含むブログ (39件) を見る逢沢りく 下作者: ほしよりこ出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2014/10/23メディア: 単行本この商品を含むブログ (13件) を見…

アレクセイ・ゲルマン監督の映画「神々のたそがれ」

私は特に映画好きというわけではないので、この映画の存在は知らなかった。 同じ職場にいたシネフィルの男性2人から教えられて見ることにした。 「ニーチェの馬」と同じくらいの衝撃はありますと、そのうちの1人から言われたので。ニーチェの馬 [DVD]出版社/…

元SEALの狙撃手クリス・カイルの自叙伝「アメリカン・スナイパー」

アメリカン・スナイパー (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)作者: クリス・カイル,スコット・マキューエン,ジム・デフェリス,田口俊樹・他出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2015/02/20メディア: 文庫この商品を含むブログ (16件) を見るクリント・イーストウ…

三浦しをんの小説「政と源」

政と源作者: 三浦しをん出版社/メーカー: 集英社発売日: 2013/08/26メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (27件) を見る久しぶりに読んだ三浦しをんの小説。 感想メモの日付を見ると、2013年の5月に感想メモを書いた「仏果を得ず」以来とな…

柳下穀一郎による2010年代公開の邦画評「皆殺し映画通信」

皆殺し映画通信作者: 柳下毅一郎出版社/メーカー: カンゼン発売日: 2014/03/20メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (12件) を見る2010年代に公開された日本映画で“ほころび”の目立つ映画76本を取り上げ、著者が突っ込みを展開した映画評論…

百田尚樹原作、山崎貴監督、岡田准一主演の映画「永遠の0」

永遠の0 DVD通常版出版社/メーカー: アミューズソフトエンタテインメント発売日: 2014/07/23メディア: DVDこの商品を含むブログ (22件) を見るあまり興味のある映画ではなかったのだが、たまたまDVDで見る機会があった。ことさら心を動かされたわけでもない…

伊坂幸太郎の小説「陽気なギャングの日常と襲撃」

陽気なギャングの日常と襲撃 (祥伝社文庫)作者: 伊坂幸太郎出版社/メーカー: 祥伝社発売日: 2009/08/30メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 23回この商品を含むブログ (117件) を見る伊坂幸太郎の「あるキング」を読んで、結局すっきりした読後感がなかったの…

伊坂幸太郎の小説「あるキング」、そこから連想した漫画「天然」、映画「ナチュラル」

あるキング (徳間文庫)作者: 伊坂幸太郎出版社/メーカー: 徳間書店発売日: 2012/08/03メディア: 文庫 クリック: 9回この商品を含むブログ (46件) を見る先日読んだ「夜の国のクーパー」の読後感が今ひとつすっきりしなかったので、ほかの伊坂作品も読むこと…

伊坂幸太郎の長編小説「夜の国のクーパー」

夜の国のクーパー (創元推理文庫)作者: 伊坂幸太郎出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2015/03/19メディア: 文庫この商品を含むブログ (9件) を見る伊坂幸太郎の小説は読みやすく、読後感が悪くないので気晴らしに時々読んでいる。 今までに読んだのは以下…

クリント・イーストウッド監督の映画「アメリカン・スナイパー」

映画のお楽しみのため、先入観を持たないよう、まったく作品情報を持たない状態でこの映画を見た。クリス・カイルという実在したネイビー・シールズの狙撃手の自伝の映画化ということも後で知った。アメリカン・スナイパー (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)…

クレシッダ・コーウェルの児童文学「ヒックとドラゴン11 孤独な英雄」

孤独な英雄 (ヒックとドラゴン)作者: クレシッダコーウェル,Cressida Cowell,相良倫子,陶浪亜希出版社/メーカー: 小峰書店発売日: 2014/07/11メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る第9巻から始まった「ヒックとドラゴン」の最終章の3巻目。いよ…

恒川光太郎の小説「スタープレイヤー」

スタープレイヤー (単行本)作者: 恒川光太郎出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店発売日: 2014/08/30メディア: 単行本この商品を含むブログ (9件) を見る恒川光太郎は好きな小説家だ。 デビュー作の「夜市」を読み、その後、単行本の発表順に彼の小説を全て読…

皆川亮二の漫画「D-LIVE ドライブ」

「PEACE MAKER」を読んで気に入ったので、作者の皆川亮二の作品を都合がつくときに読んできた。今回は「ARMS」「ADAMAS」に続く4作目となる。主人公は17歳ながらすべての乗り物を完璧に乗りこなすことのできる天才ドライバー。 その主人公が国際的派遣業会社…

Daevid Allen has died, aged 77 デヴィッド・アレン死去

私の生涯において最も好きなアーティストのデヴィッド・アレンが亡くなりました。 2014年3月13日、故郷のオーストラリアにて。77歳。 theguardianの記事 ユミ・ハラさんのブログ planetgongのニュース

エド・キャットムル「ピクサー流 創造するちから 小さな可能性から、大きな価値を生み出す方法」

ピクサー流 創造するちから―小さな可能性から、大きな価値を生み出す方法作者: エド・キャットムル著,エイミー・ワラス著,石原薫訳出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2014/10/03メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (10件) を見る書…

東村アキコの自伝エッセイ漫画「かくかくしかじか」第1〜4巻

数年前に、週刊文春でいしかわじゅんがこの作品を紹介しているのを読んで、興味を抱いていた。 やっと読むことができた。いしかわじゅんがどう評していたかはもう覚えていない。 この漫画家の作品を読むのは初めてだ。内容は、子供のころから漫画家志望だっ…

皆川亮二の漫画「ADAMAS」全11巻

(イブニングKC)" title="ADAMAS(11) (イブニングKC)" class="asin">皆川亮二の作品を読み始めて「PEACE MAKER」「ARMS」に続く3作目。 脚本として岡エリという女性がクレジットされている。 漫画家で原作も書いている人のようだ。 そういうこともあってか今…