見て読んで聴いて書く

映像、書物、音楽などについての感想

週刊文春1103号

P26◆橋下徹42歳 書かれなかった「血脈」−暴力団組員だった父はガス管をくわえて自殺 バットで人を殴り殺した従兄弟と、元暴力団組員の叔父が「橋下」の名を利用して…
→具体的には橋下徹と直接の関係はないが、何かを匂わすようにネチネチと周辺情報を書いている記事。橋下を貶めようとする文章の意図とは反対に、私はこのような環境で頑張った橋本に感心した。

P33◆拡大ワイド 「大衝突」スキャンダルバトルの敗者と勝者
大王製紙御曹司 井川前会長「疑惑の原点」美人局とカジノで10億円!

→カジノにはまるまでの経緯を書いた記事。1日億単位ですっていたようだ。
宮崎あおい「別居」電話もできない高岡蒼甫
→この時点での状況。8月に武蔵野市の“実家”に宮崎が帰り、高岡は“新事務所”を立ち上げ。社長の同級生が朝青龍の元マネジャー、“海老蔵事件”で注目を浴びた暴走族の関係者が名を連ねていたりするそうだ。元マネジャーが同級生ってだけで問題あるの? という感じだ。
九州電力会長夫人直撃「枝野よりウチのお父さんの方が頭がいい」
→家の前で会長の“猛妻”にすごい剣幕で追い払われたという記事。確かにこの記事を読む限り、強烈な人だとは思う。

P43◆高視聴率でも「秋ドラマ」同時不況2011−小誌恒例 今井舞毒ブッタ斬り 松嶋菜々子北川景子綾瀬はるか、杏…
→11/3号時点での記事。「家政婦のミタ」については脚本家・遊川和彦がまた「女王の教室」と同じパータンを使っていると論評。それは確かであはる。まあ「GTO」のころからこの類のドラマはずっと書いてきている人だから。とはいえ遊川脚本のこのパターンの成功率の高さはドラマの視聴率が低迷する中、テレビ局としては貴重なのでは。「妖怪人間べム」については杏の代表作になる! と断言。キムタクについては自主規制? 今回は毒はあまり吐いていない。
11/22現在、「家政婦のミタ」は第6回で23.4%を記録、「南極大陸」は13.2%まで落ちたが第6回で19.1%に復活。「妖怪人間ベム」は第5回が16.2%と健闘している。“ミタ”は近年のドラマとしてはかなりの高視聴率だ。日本テレビとしては遊川脚本は数年に1度大ヒットを飛ばす隠し玉となってる。

P46◆「色あせない映画」オールタイムベスト10を選ぶ 内田樹
内田樹が3ページも使って“名作”について語っている。なぜか全部見ていた。
「007/ドクター・ノオ」(内田は「007は殺しの番号」と初公開時のタイトルで表記)
硫黄島からの手紙
燃えよドラゴン
「ペイバック」
→普通はベスト10には挙がらない映画だが、主演のメル・ギブソンの身体の動きとその影響による映像演出のリズムを評価している。
ダーティハリー
秋刀魚の味
佐田啓二のゴルフスイングをタイガー・ウッズより綺麗とほめている。
「ヘアスプレー」
→内田はジョン・ウォーターズを“師匠”と呼んでいる。世界に対する独特の肯定性を評価しているみたいだ。
マルホランド・ドライブ
レザボア・ドッグス
→“タランティーノは神の視点からは描かない、登場人物が知らないことは観客も知らない。起きている出来事の断片だけしか知らない登場人物たち同士の悲劇的な食い違いがカタストロフを生み出す。この技法、実はシェークスピアと同じなんです”と語る。シェークスピアはさておき、なるほどと思った。
スター・ウォーズ
→この作品を貫く縦軸を“師弟関係”と語り、この物語のペースになっているのは黒澤明の「姿三四郎」だと主張してオチをつけている。ああ、なるほどね、とは思うが、この映画、いろんな語り方が可能なつくりなので、さまざまなバリエーションのうちの一つという感じだ。

P50◆池上彰のそこからですか48 「大阪都」とは何か
橋下徹が打ち出している「大阪都」構想を解説。知らなかったのでためになりました。

P53◆横浜ベイスターズ身売り問題 楽天が猛反対する本当の理由
→11/3号時点での記事。三木谷楽天社長のTBSへの私怨と別に、DeNAがウェブショッピングモールの拡大を構想しているからではという憶測記事。浅い内容。

P55◆池袋のデパートのレストラン街でラーメン戦争?
東武百貨店池袋店に「富山ブラック 麺家いろは」が西武池袋本店に「九州じゃんがら」が入ったことでの記事。「富山ブラック 麺家いろは」は東京ラーメンショーで2年連続販売数トップをとった人気店とのこと。

P72◆近田春夫の考えるヒット725 曲調は古風なSuperflyでも耳触り音質は違うゾ!?
→Superflyに特に興味はない。今回興味深かった発言はこのあたり。
“ところで新しさといったけれど、現実このさき本当に一度も聞いたことがない音というのはもう出てこない可能性のほうが高くなってきた。ただ、だからといって新しさが音楽からまったく失せたのではない〜今は新しさも「相対的」になってきている。すなわち「前の流行」に対して新鮮かどうか。ファッションにおける「モード」と一緒だ”
ただ、こういった発言も実は'すでに近田は言っていたような気もする。YMOの人たちも言ってましたね。

P110◆そのノブは心の扉 254回 劇団ひとり FFD
→カロリー計算をしてFFD=ファーストフードダイエッチに挑戦したことを語っている。
そして3日間、ファーストフードしか食べずに過ごしている。このエッセイのためにわざわざしたのがすごい。
どういう家庭なのかとか思ってしまった。

P125◆今週の必読 田村秀男・評「終わりなき危機 君はグローバリゼーションの真実を見たか」水野和夫

終わりなき危機 君はグローバリゼーションの真実を見たか

終わりなき危機 君はグローバリゼーションの真実を見たか

P126◆著者は語る 麿赤児「怪男児 麿赤児がゆく 憂き世 戯れて候ふ」
→初の自伝エッセイとのこと。

怪男児 麿赤兒がゆく 憂き世  戯れて候ふ

怪男児 麿赤兒がゆく 憂き世 戯れて候ふ

P127◆漫画の時間 いしかわじゅん 消えてしまった実験
→10月に自殺した青山景の漫画「よいこの黙示録」を紹介。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111012/crm11101212410010-n1.htm

よいこの黙示録(1) (イブニングKC)

よいこの黙示録(1) (イブニングKC)


P130◆文庫本を狙え! 坪内祐三 北杜夫マンボウ家族航海記」
→坪内が、私たち50歳前後の人間にとって杜夫の存在は大きかったと語っている。私は、坪内よりは年下で価値観も違うがその点については同感だ。ここでは北が株にハマって財産を失ったことを取り上げ、うがった見方で北を“炭鉱のカナリア”に仕立てている。
“バブルの時代を前に北杜夫はこう言う「ネコもネズミも株に手を出すようになると、必ず相場ももう終わりで、更に崩落することもある”の言葉で締めている。

マンボウ家族航海記 (実業之日本社文庫)

マンボウ家族航海記 (実業之日本社文庫)

P132◆阿川佐和子のこの人に会いたい 三谷幸喜
三谷「他の人が訊いてない質問をしてください」
阿川じゃあ、なぜ別れちゃったんですか?(笑)」
→「ステキな金縛り」の取材日での対談。気心知れた間がらならではのやりとり。阿川が自身も作家として三谷を意識している発言が妙に目立つ。連帯感と対抗意識?

P142◆また娘さくらにキラわれる横峯良郎「女性秘書疑惑」
横峯良郎の相変わらずの言動を紹介。義家弘介という人が横峯を追及し続けてきたということをこの記事を読んで初めて知った。どういう経緯、理由でなのだろう。ヤンキー先生としては許せない人物なのだろうか。

P144◆石川遼「気を使わない女性がいい」堂々20歳の結婚宣言
→中学校の同級生との結婚話が進んでいるとの憶測記事。

P150◆「指定暴力団」大物会長の内妻だったアイドルの「告白」−▼ビートたけしが「親分をモデルに映画を撮りたい」▼ジャンボ尾崎とゴルフ、可愛がっていた松山千春▼「分家の姐さん」と呼ばれ豪邸に24時間若い衆が
→'80年代にグラビアモデルなどをしていた女性の談話。有数の指定暴力団の会長の内妻となった人だという。'80年代後半からの話なので非常にバブリーな話が多い。松山千春との交流など。松山自身は肩書きは関係なく人と接することのできる人物と語っている。ビートたけしがこの会長をモデルに映画を撮りたいとオファーがあったことなど。北島三郎とは昔からの付き合いだったと語っている。

P155◆ゆるいだけでは生き残れない ゆるキャラ戦国時代
全国各地のご当地ゆるきゃらを着ぐるみの写真で紹介。
納豆男、メロン熊カツオ人間などとんでもない姿の着ぐるみの中でもやはり異彩を放つのが、奈良のせんとくん。コメントは「平城遷都1300年記念のキャラクター。余りの気持ち悪さに批判が殺到。可愛さ以外の可能性を示した偉人だ」となっている。
久々に見たが、着ぐるみで見ると小太りのお坊さんの頭から鹿の角がにょっきり生えている姿はインパクト大。
http://mainichi.jp/select/wadai/graph/20080415_2/14.html