エマーソン、レイク&パーマー「ラヴ・ビーチ」
図書館の返却棚に置かれてあるこのCDを見つけた。
正直、買うこと、レンタルすらもあり得ない代物だが、目の前にあったので借りてしまった。
実はこのアルバムは'70年代にプログレッシブ・ロックというものに幻想を抱き、熱心に聴いてきた人にとっては歴史的なアルバムだ。
アルケミー・レコードのサイトにあるコラム「こころの歌・最後の歌」で、プログレの熱心なリスナーでもあったJOJO広重はこう書いている。
「プログレッシブロックを70年代前半から、ある程度順番に聞いてきたロックファンにとっては、このELPの「ラヴ・ビーチ」は、ある意味でプログレにトドメを刺されたアルバムなのである。」
さらに、
「このアルバムが残した意味は、またプログレッシブ・ロックというジャンルの音楽の歴史にとっては、音楽を純粋に聞いていた70年代のリスナーにとっては、どうしようもない存在のアルバムなのである。そして、音楽とはなんなのだ、という根源的なことを見つめ直さざるを得ない、重要な1枚の作品になっている。そのことを知っているか、知っていないかでは、何かが違う。そういうアルバムである。もし音楽評論家になろうとしている人で、このコラムを読んでいる人がいるならば、肝に銘じて欲しい。」
彼はすべての音楽のアルバムから100枚を選んでいるのが、その中にこのアルバムが入っているのだ。
↓このコラムです。
http://www.kt.rim.or.jp/~jojo_h/ar/p_culmn/kokoronouta/jojo75.html
借りたCDのライナーノーツは市川哲史が書いていた。
これは'91年の再発時に書かれた原稿。例によって当時のロッキング・オン的文体でとりとめもなく書き散らしているが、
このアルバムについては「不条理さの破壊力から言えば、『ラヴ・ビーチ』が文句なくNo.1だったろう。」
とまで語っている。
で、
2回通して聴いた。
このアルバムの内容の説明と感想は省く。JOJO広重の文章で充分だと思う。
多分、もう聴くことはないだろう。
↓しかし、すごいジャケットだ。当時はこれがLPサイズだったのだから衝撃だった。
- アーティスト: レイク&パーマーエマーソン
- 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
- 発売日: 2005/12/07
- メディア: CD
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