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シカゴ「シカゴVIII(未だ見ぬアメリカ)」

この8作目は第6、7作目とごっちゃに聴いた。

このアルバムまでくるともはやブラスロックの面影はなく、ロックというよりポップスといっていい曲が増えてきている。
ただ、ロバート・ラムの曲の魅力に気付いたのでまだシカゴは聴いていくつもりだ。

今回のアルバムで特筆すべきはテリー・キャスの曲7「安らぎの朝の光」だ。
歌詞がすごい。

朝起きてとても気分がいい、これは何なのだろうと思ったら、ベッドを振り向いてその理由に気がついた。
そこには自分自身が横たわっていだんだ。
天に向かって感謝します。
偉大な魂よ飛んでいけ!

こんな趣旨の幽体離脱の曲である。
それが徐々に盛り上がるソロと共に展開する。
ドラッグの影響か彼の資質なのかはよくわからないが、
“愛”を歌っている甘ったるい曲の多いこのアルバム中、聴きどころのあるものになっている。
このアルバムを聴く限り、テリー・キャスは甘くなってきたシカゴの中では異色の存在になってきているような気がする。

テリー・キャス作曲によるボーナス・トラックの11「シックス・センス」もいインストゥルメンタルだがなかなかいい感じの曲だ。このアルバム、ボーナストラックの方に魅力的な曲がある。

次の「シカゴIX~偉大なる星条旗」はベスト盤なので、そっちは軽く聴いて続けて、まだ続けて聴いていきたい。

邦題についてだが、前回は「遥かなる亜米利加」で今回は「未だ見ぬアメリカ」だ。
しかも亜米利加がアメリカになっている。相変わらず意味不明。いずれ「アメリカ上陸」というタイトルでも出てくるのだろうか?

本当に酷い。