見て読んで聴いて書く

映像、書物、音楽などについての感想

週刊文春0216

P22◆橋下教育改革は選挙目当てだ!−「大阪教育維新を市町村からはじめる会」元幹部が激白 橋下シンパの読者もこの記事だけは読んでください 「もっと選挙民にわかりやすいものを」テレビとは正反対の発言に会のメンバーは落胆。いつの間にか「維新の会」の名前もパクられた
→見出しに書いてあるほどの内容ではない。藤吉雅春という人の署名記事。この人は「大阪教育維新を市町村から始める会」という組織“見つけた”そうだ。そして、そこで事務局長を務めた吹田市市議から聞いた話をメインに記事を書いてる。
一言でいえば、橋下が知事の頃に交流をもっていたこの市議は、橋下と共に教育改革に取り組んでいたのだが、知事から市長へと鞍替えする際に方針の転換で色々と振り回されたという内容。“維新の会”“船中八策”は元々この市議らが使っていたのだが、市長になり、橋下らに取られるような形になったとのこと。とはいえ、この市議自身は橋下に対して、それほど非難することは語っていない。
ライターは、“サッチャー改革”を引き合いにして橋下を批判しているが、どうも説得力がない。
見出しにある“橋下シンパの読者もこの記事だけは読んでください”に笑ってしまった。
露骨ではないが、橋下に対する“悪意”を感じた。
だが、橋下の揚げ足を取るのは大変そうだ。

P28◆AKB高橋みなみ母が「淫行容疑」で逮捕された!−相手は15歳の少年だった 仰天スクープ
→興味深いことはほとんどないが、一応メモとして残しておく。実家は八王子。両親は離婚。母と弟と暮らす。中学の弟がヤンキー(この記事によると)で家にたむろしていたその仲間が相手、との記事。

P30◆東大地震研 平田教授の「正体」−小誌追及に「数字はヤマ勘だ、書くなよ」と逆ギレ 「460億円概算要求」東大名誉教授が古巣“地震ムラ”を徹底批判 M7級4年以内70%の“旗振り役”
地震予知ができればとは思うが、何年以内に何%とすること事態、どうしても無理があると思うのだが。この平田教授という人はマスコミの取材攻勢、しゃべっていることのほんの一部、ショッキングな部分しか紹介されないことで逆ギレしたんでしょうね。

P37◆“食道がんやしきたかじんを襲った「徳島の暴力団」怪情報を追う
→見出し以上の具体的な情報なし。“追ってみました”という記事。

P38◆オピニオンワイド 女が嫌いな「テレビのオンナ」
岩井志麻子中島知子浅香光代がAKB、宇津木妙子なでしこジャパン、旭堂花鱗が蓮舫金美齢松嶋菜々子山田美保子田中みな実、石川結貴が谷亮子さかもと未明近藤麻理恵麻生千晶檀れいを否定的に語るという企画記事(宇津木妙子は除く。この人だけ先輩として非常にまっとうなことを語っている)。ここでコメントしてる人に嫌われ者もかなりいるような気もした。全般としてかなり酷い。浅香光代は言ってることが無茶苦茶。

P47◆野球の言葉学・鷲尾康 清武英利「裁判を通じて球団が誰のものなのかを追及していきたい」(前読売巨人軍
→“清武の乱”が法廷に持ち込まれたことについての記事。裁判に持ち込むことの不毛性を書き「『巨人はオレのものだ』と豪語する渡辺会長が、法廷の場でどんな発言をするのか? それを聞ける場を作ることに、この裁判のただ一つの価値はあるわけだ」としている。

P48◆This Week 社会 「ゲーセンで出会った不思議な子の話」は泣けるか
→1月中旬に2ちゃんねるのVIP板にアップされたスレッドが話題だとの記事。あるコラムニストによる「携帯小説を知らない世代に拡散していったから話題になった」とのコメントに驚いた。
もはや、携帯小説すら知らない世代になってるのか。“物語”の劣化はさらに進むと取るべきなのか?

P58◆本音を申せば 小林信彦 気が重かった新年
→先週に続いて中華料理店・山水楼の話。この人によると食のことを語り、食通ぶることは卑しいことに思えるそうだ。実は、人間ドックで再検査となり、年末年始は精神状態がまともではなかったとのこと。大腸検査が気になっていたそうだが、大事ではなかった様子。

P67◆近田春夫の考えるヒット HOME MADE 家族のヒップホップはポップスだァ!?
HOME MADE 家族/琥珀色に染まるこの街は
MONKEY MAJIK/HERO

→日本の売れているヒップホップに関する近田の考察が興味深い。
今回ネタになったHOME MADE 家族の新作は、このタイトル、そしてこのジャケットである。「アコースティックギターで『仰げば尊し』なんか歌えば似合いそうなデザインだ」とあるがまさにその通りだ。

琥珀色に染まるこの街は(初回生産限定盤)(DVD付)

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琥珀色に染まるこの街は

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これがまじめな主張、表現なのだという。
「日本のヒップホップが英語圏とはどんどん別の中心に向かって収斂をはじめて久しい。では『中心』とは何か。今回その輪郭がひとつ解像度を上げて見えて気がした」と書いている。そして「アンチエイジング」だという結論付けは、なかなか皮肉めいた考察で面白い。「ここまできたらひとつの様式だろう」と、しみじみとしたあきらめの見解ともとれる文ではある。

P68◆そのノブは心の扉 劇団ひとり ドッキリタクシー
→どっきり番組をお題にした小話。新しい挑戦はないが、読んで笑える。

P100◆新家の履歴書 アーネスト・ホースト
→K-1黄金期にチャンピオンとして名をはせたホーストへのインタビュー。オランダ出身。ホーストは荒れた家庭でなく典型的なミドルクラスの出身とのこと。オランダでは'70年代に日本でキックボクシングを学んだヤン・プラスという人が元となってジムがいくつもできたそうだ。日本語が由来の名前のジムも多いらしい。初めて通ったジムはソクドー(速度)ジムだったとのこと。

P112◆人生モグラたたき 池田暁子
芥川賞受賞の円城塔と交流のあった伊藤計劃についての話。ここに彼の名前の由来でジャッキー・チェンの似顔絵が描かれているのだが、ものすごく似ていないのでびっくりした。これじゃ着てる服が違えばサモ・ハンでもユン・ピョウでもいいのではというくらい似ていない(「プロジェクトA」)。ほか、ハリソン・フォードデッカード(「ブレードランナー」)も、むしろリーアム・ニーソンに似ていたりする。

P118◆Cinema Chart
→「ドラゴン・タトゥーの女」「キツツキと雨」。「ドラゴン〜」は20点満点(中野翠は未見で欠)で18点。斉藤綾子とおすぎが5点。品田雄吉芝山幹郎が4点。

P120◆ヨコモレ通信 辛酸なめ子 「ALL JAPAN SUPER KIDS DANCE CONTEST 2011 FINAL」
→全国の予選を勝ち抜いた小中学生が参加するキッズダンスの最大規模のコンテストとのこと。参加ユニット名に「OVER−DOSE」「ILUMINATI」と不穏なものがあったりするという。意味が分かって付けてるのだろか。不穏過ぎる。

P125◆新刊推薦本 樋口毅宏「さらば雑司ヶ谷
→そのうち読もうと思っていたら、文庫が出てるのですね。“東京の下町を舞台に”とあるが、雑司ヶ谷って下町なの?

P127◆漫画の世界 いしかわじゅん
鶴田謙二の「冒険エレキテ島」を紹介。

冒険エレキテ島(1) (KCデラックス アフタヌーン)

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P131◆この人のスケジュール表 石井岳龍 映像で捉える会話劇の妙
→新作「生きてるものはいないのか」について。名前を変えてから初の公開映画では。この人も今は大学教授。

P132◆阿川佐和子のこの人に会いたい 稲盛和夫
→78歳でJALの会長に就任、現在80歳で名誉会長に退く予定。タイミングがよかったのかもしれないが決算的には見事なV字回復といえるのでは。それなりの人がトップに就くと、巨大企業でも変わる余地はあるのかもしれない、などと思った。

P144◆「おバカ政治家」田中直紀という生き方−真紀子がポツリ「やっぱりパパには無理だった」 史上最低の防衛相!
→父は熊本県知事、参議院衆議院議員を歴任。私立武蔵高校、慶応大学法学部卒業で日本鋼管に就職。「直紀さんは頭が悪いわけではなく、自分で考えることをやめた人なのです」と元秘書のコメントあり。とてつもない妻をもった結果とのことだ。
P159◆CATCH UP 田中直紀くんの答弁奮闘記 はじめてのだいじん
→“コーヒーブレイク”事件時の国会での模様の写真。メモしている写真を拡大。「風邪で寒気がしました。コーヒーは」と書いてあるのが読める。

P150◆ソニートップ交代は“実質解任”だった! 退任を迫る社外取締役にストリンガーは最後まで抵抗した 立石泰則
→「さよなら!ぼくらのソニー」の著者による署名記事。ストリンガー退任は、彼の院政を阻もうとした社外取締役の動きによる実質“解任”だったとのこと。元富士ゼロックス小林陽太郎がストリンガーの最大の支持者だったが最終的には過度に擁護することはなかったそうだ。

さよなら!僕らのソニー (文春新書)

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↓私の感想メモ
http://d.hatena.ne.jp/allenda48/20120205/1328444054

P160◆鳩山由紀夫が鳩山“友”紀夫になる!? 友愛の伝道師、突然の改名宣言で考える
あの政治家にも改名の勧め

→最近、この人も安倍晋三も復活に向けて意欲的な気がする。
文春はこれに引っ掛けて、勝手にほかの人に改名を進言。
小沢一郎→小沢一牢
蓮舫→蓮呆
野田佳彦→野田止し彦
石原慎太郎→石原親太郎
橋下徹→橋妄都徹
谷垣禎一→谷垣低位置