ゴドレイ&クレーム『L』
- アーティスト: ゴドレイ&クレーム
- 出版社/メーカー: ユニバーサルインターナショナル
- 発売日: 2010/06/23
- メディア: CD
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彼らの『ギズモ・ファンタジア』に続くセカンド・アルバム。
'78年の作品。
タイトルの白地赤の“L”というのはイギリスの運転初心者マークとのこと。
日本での若葉マークのようなものらしい。
このアルバムは以前に聴いたと思う。
あまり印象に残らなかった。
で、四半世紀以上たって聴いた感想。
このジャケットとタイトルにしたことがなんとなくわかる内容だった。
若干とりとめのない習作的な印象。
スタジオにこもって作り込んだであろう、音は尋常でないほど精緻でユニークなものであり、韻を意識して書かれたと思われる皮肉めいた歌詞も面白い。
ただ、ファーストのLP3枚組大作『ギズモ・ファンタジア』の後に、初心に戻り“軽い”作品ということで手掛けたものなのでは、などとタイトルから推測してしまう。
(実際はどうなのかは知らないが)
'78年ということはまだ、アナログ・レコーディングの時代ではないかと思われるが(未確認)、いくら手間が掛かろうが、エディットするのが大好きであろう2人の本領はしっかり発揮されている。
今聴いても、さほど古臭さは感じない。
歌詞は学生気分というか、屈折した学生時代のころを歌った曲が目立つ(学生時代をメタファーにしているのかもしれないが)。
そのあたりも“L”的ではある。
歌詞を見ながら聴いたほうがいいアルバムだと思う。
ただ、個人的にはこのアルバムが彼らのベストとは思えない。
私の印象では今ひとつ、アルバム全体の輪郭があいまいなのだ。
現在、『ギズモ・ファンタジア』を初めて聴いている。
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ギズモというアタッチメントのことばかり話題となり、邦題は“ギズモ・ファンタジア”とされたが、原題は“Consequence”。
意味は“結論”“成り行き”といったような意味。
この言葉は、ラテン語のconsequentia (con-共に+sequi従う+-entia現在分詞語尾=あとに従って起こるもの)から来ているようです。
わかりずらい、この言葉を敢えてタイトルにしたことでも2人の意欲が感じられる。
“さえない男が音楽で地球を救う”という壮大な音楽ドラマだったのですね。
対訳を見ながら聴きこんで感想を書いてみたい。