10cc「愛ゆえに(Deceptive Bends)」
- アーティスト: 10CC
- 出版社/メーカー: USMジャパン
- 発売日: 2008/11/26
- メディア: CD
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10ccで初めて聴いたのがこの作品だった。
ほぼリアル・タイムで聴いたはずだ。
当時はまったくピンとこなかった。
約30年ぶりに聴いた。
意外によかった。悪くない。
通してもう十数回は聴いた。現時点での感想を思いつくままに。
断片的にしか書きようのないアルバムなので。
◆当時聴いたときはまったく意識しなかったのだが、このアルバム、名盤といわれる前2作「オリジナル・サウンドトラック」「びっくり電話(How Dare You!)」よりもエレクトリック・ギターをフィーチャーしたアルバムだった。
異論のある人は多いと思うが、私はオーバー・ダビングによるツイン・リード・ギターを聴いてイーグルスを思い出した。リード・ギターの絡み、リズムセクションに乗せるフレーズなどドン・フェルダー、ジョー・ウォルシュ加入後のイーグルスを彷彿させるところがある。「呪われた夜」が’75年、「ホテル・カリフォルニア」が’76年発表なので、サウンド的な影響はあったのかもしれない。
8曲目の「ユーヴ・ガット・ア・コールド」などのギター・サウンドはなかなかの聴きものだ。
全体としてストレートでポップなサウンドが並ぶ佳作集。という感じだ。
人によっては名曲集というのかもしれないが、私はそこまで思わない。
◆アマゾンのレビューにこんな指摘があった。
3曲目の「マリッジ・ビューロー・ランデヴー」のイントロとスティーリー・ダンの「プレッツェル・ロジック(さわやか革命)」のイントロがそっくりだ。グレアムはスティーリー・ダンの大ファンだったので引用したのでは、と。
- アーティスト: スティーリー・ダン
- 出版社/メーカー: USMジャパン
- 発売日: 2011/10/12
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ただ、それよりももっと似ているイントロがある。
オリジナル版では最後の曲だった9曲目の大作組曲「フィール・ザ・ベネフィット」だ。
このギターのアルペジオはビートルズの「ディア・プルーデンス」そのまんまだ。
- アーティスト: ザ・ビートルズ
- 出版社/メーカー: EMIミュージックジャパン
- 発売日: 2009/09/09
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エンディングのリード・ギターは「いとしのレイラ」のエンディングのソロみたいでもある。
このアルバム、私の結論としてはポップな要素の強い’70年代ロックという感じ。
このアルバムを何度も聴いた後に、久々に「びっくり電話(How Dare You!)」聴いた。
やはりだいぶ違う。
素晴らしいアルバムと再認識した。
私は結論としては4人組だったときのラスト2枚のほうが好きです。