見て読んで聴いて書く

映像、書物、音楽などについての感想

文春1101

週刊文春 2012年11月1日号

週刊文春 2012年11月1日号

P26▼総力取材12ページ 尼崎大量怪死全容解明!
角田美代子「鬼女の犯歴」−▼父親は赤線に入りびたり ドスを背に登校▼中学の担任が語る「少年鑑別所の常連だった」▼女子高を一年で中退してスナック経営 伊勢佐木町に進出▼16歳の少女に売春強要 10代、20代で2度の離婚ほか 複雑な人間関係がわかる事件年表付
P30◆大江家 まじめな電鉄マンが妻を売春街に…「地獄の16時間家族会議」同席親族が告白
P32◆谷本家 PTA会長が素っ裸で逃げてきた!“高松の名家”は4000万円シャブられ壊滅
P34◆角田瑠衣 美代子の長男と結婚、両親を殴る蹴る 名門進学校の美人女子高生が赤毛のヤンキーに堕ちるまで
P35◆皆吉家 美代子の暴力装置「李正則」努力家の高校球児は覚せい剤で逮捕され暴走
P36◆橋本家 美代子姉妹と同居 兄は沖縄で“保険金殺人”疑惑 弟は昨年夏に殺され瀬戸内海に消えた?
P37◆滋賀の一家 家族4人で夜逃げ 結婚目前の息子は不審死

→あまりに複雑すぎてよくわからない。小説のような事件。こんな人間が存在していることに驚く。ただ、あまり細かく知りたい気にはなれない。

P38◆自衛隊vs.中国人民解放軍−「極秘会談」議事録スッパ抜き! 開戦シナリオの全貌
→ざっと読んだ感じでは、兵器の技術水準では日本の方がまだまだ上との記事。中国初の空母・遼寧もまだ実戦で使える水準になっていないそうだ。ただ、兵器の技術水準はいずれは日本に追いつくでしょう。

P43◆ジブリ見習い日記ときどきニコ動 川上量生 ネットと鈴木さん
→新連載。そのため台割が変わったようで“飯島勲の激辛インテリジェンス”は後半ページに。

P56◆池上彰のそこからですか!? アメリカも金権選挙
→「ウォールストリートジャーナル」によると、先月1ヶ月間でロムニー陣営が集めた選挙資金は日本円で約136億円。そしてオバマは144億円とのこと。この資金の多くがテレビCMにつぎ込まれるそうだ。朝日新聞町山智浩氏も語っていたが、アメリカでは連邦最高裁判決がきっかけで企業、団体による政治CMの自由が認められたそうで、莫大な中傷CMが流されるらしい。個人、政党による資金集めはアメリカでも当然制限されているが、PAC(政治活動委員会)なるものを組織すれば資金を集めて、それを候補者の選挙活動に使うことが認められているとのこと。つまり、“PACという勝手応援団”(町山氏の言葉)を使えばいくらでも金が集められ、ネガティブCMをいくらでもテレビで流せるということらしい。すさまじい金権選挙である。そして既得権者である富豪たちは自らの利益獲得、さらなる利権獲得を目論見て莫大な献金をするという構図になっているそうだ。ロムニー候補への多額献金者にはカジノ王、核廃棄物処理用の広大な敷地を所有している人などもいるとのこと。オバマ候補への政治献金は個人の小口献金が大半を占めているのとは対照的だ。

P58◆国際 金正日の孫ハンソル氏がTV出演した本当の理由
金正日の長男・金正男氏の長男。ただこの人、まだ17歳の子供です。

P59◆スポーツ 微妙な成績でシーズン終了 イチロー残留できる?
→現在39歳。9月以降の活躍で残留の可能性もでてきたとのこと。ただヤンキース残留オフォーがあっても大幅な減俸になるとの予想が多いらしい。ただ、それでもイチローは受け入れるのではと見られているそう。「今の彼が求めているのはワールドシリーズ制覇というステータス」と記事にはある。ただ、そのときにレギュラーで活躍できるのだろうか?

P59◆芸能 三期連続ドラマ主演 武井咲が視聴率一桁でピンチ
→ポスト上戸彩として期待されたが……という記事。ただ、上戸彩自身も実はCMはたくさん出ていたが、これといったヒットしたドラマはなく、低視聴率で終わったものも多かった。上戸彩の最大のヒット作はソフトバンクのCMといっていいくらいである。そういう意味では後継者といえるかも。

P61◆ペット ゼニガメ買ったら住所氏名の登録が義務 
→都の条例により、哺乳類、鳥類、爬虫類の販売先を登録するようになったとのこと。そのうちの一部かすべてかはこの記事ではわからない。すべてとなるとお祭りの屋台のヒヨコやミドリガメも買うときに住所を書くことになるのだが……。ちゃんと書いてほしい記事。てか、今どき、ミドリガメやヒヨコは売っていないか?

P66◆夜ふけのなわとび 林真理子 コワいもの
→外出先でウンチをして、その匂いを残して、後に入った人にそれを察知されることを異常なまでに恐れているようだ。女性だしわからなくもないが、そんなに若いわけでもないのだから、ちと神経質な気も。それなら消臭スプレーとか持って出ればいいのに。今回、久々に著者の夫が登場。この夫、このエッセイでは著者に道化者として扱われている。この男性がどんな人か私は知らない。このエッセイだけ読むと、到底頭のいい人には思えないが、(ステータスにこだわる)著者の夫だから実はそれなりの学歴・職業だと思う。

P68◆本音を申せば 小林信彦 大マスコミ抜きで情報を仕込む方法
→前号でも触れていた、“吉田茂=大物”というイメージが作られた虚像であるということから始めている。この印象操作は国際政治学者の故高坂正堯氏が著書「宰相吉田茂」で書いたことをマスコミが広げたものだとする、孫崎享氏の見解を紹介。そしてテレビで放送した高坂氏の吉田茂へのロングインビューを見た思い出を語る。自慢男とへつらい男の会話を見て、白けた嘘くさいものを感じたとのこと。
メインは現在聞いているラジオ番組の紹介。早く目がさめると文化放送の吉田輝美。午後1時から文化放送大竹まこととゴールデンラジオ!」。TBSは午後3時半から「荒川強啓デイ・キャッチャッチ!」、武田国会担当記者が出ていれば聞くが、そうでなければ4時からのニュース・ベストテン。金曜日の宮台真司の毒舌がお好みだそうだ。夜10時からの「Dig」も聞くとのこと。

P77◆近田春夫の考えるヒット 白日夢的ないびつさが面白い!! 神聖かまってちゃんの魅力!
知恵ちゃんの聖書/神聖かまってちゃん

→近田氏の神聖かまってちゃんへの分析が興味深い。以前、聴いたときはピンとこなかったが、今回のシングル曲を聴いて、その面白さに気付いたそうだ。近田氏によると聴いてからの第一印象は“おもに千葉方面で活躍する孤高のロッカー『ジャガー』である”とのこと。“妙にもやもやした音響や、音程があっているようないないような節回し等々に彷彿させるものがある”そうだ。
神聖かまってちゃんは“ジャガー”!
気付かなかった素晴らしい見解である。ただ、神聖かまってちゃんのファンはジャガーを知っているだろうか?
この曲については“独善からも迎合からも距離をとった冷静なもの”となかなかの高評価をしている。
恩知らず/中島みゆき
→筆者がいつも肝に銘じているのは“彼女の歌に出てくるような女には絶対に手を出しちゃいけない”ことだそうだ。
はみだし
「今週の尖閣問題」と題し「尖閣の問題で、実効支配がどうとかいろいろ騒がしいね。そこで一つ提案。TOKIOのみなさん(プラスよゐこの濱口)に尖閣にしばらく住んでもらって、番組を流し続ければ? 関係各国でも日本の芸能人はきっと人気者だし、よいのでは?」とのコメント。今回ははみ出しが一番面白かったです。

ジムに行って、その後映画「アルゴ」を見るので、続きは後日更新。

P76◆そのノブは心の扉 劇団ひとり 決まり事の男
→決まり事を好むとのこと。最近、あまり面白くない。

P118◆新・家の履歴書 加古里子 かこさとし(絵本作家)
→1926年生まれ。東大の工学部応用化学科を卒業後、昭和電工に入社。’59年に「ダムのおじさんたち」を作り絵本作家に。「だるまちゃん」シリーズが有名。

P129◆800年記念 マンガ 方丈記 西アズナブル
→1年間週刊文春を読んでわかったのだが、11月の初めには西アズナブルの漫画を掲載することになっているようだ。理由は不明。昨年は木嶋佳苗の裁判ルポ漫画。そして、なぜか今回は「マンガ 方丈記」。この漫画、どこが面白いのか私にはさっぱりわからなかった。

P142◆Cinema Chart
声をかくす人
ロバート・レッドフォード監督作。リンカーン暗殺の犯人グループの1人として処刑された女性メアリーをめぐる物語。25点満点で18点。おすぎのみ5点満点。レッドフォードですからね。

アルゴ
→25点満点で21点。おすぎのみ5点。ほかすべて4点。昨日、私も見た。私も4点としたところだ。

P143◆春日太一の木曜邦画劇場 「0課の女 赤い手錠(ワッパ)」 狂気に憑かれた監督の迸る暗黒! 70年代東映東京撮影所の《呪い》とは
→70年代の東映映画にはとんでもない作品があることは私も知っている。数作見た記憶はあるが、あまりの馬鹿馬鹿しい演出にあきれた。ただ、筆者のように見方を変えれば《呪われた映画》となり、東映の監督は“暗黒にとらわれた”となるようだ。次号でそのことを検証するとのこと。どんな、妄想を展開するのか楽しみである。

0課の女 赤い手錠【DVD】

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◆ヨコモレ☆通信 辛酸なめ子 「佐川急便セールスドライバー握手会&撮影会」女子(時々男子)の様々なニーズに対応するイケメン集団
→「佐川男子」という本の発売記念イベント。本に登場する全国3万人から選ばれたイケメンドライバーのうち7名が登場。会場には女性だけでなく二丁目風の短髪男性からマッチョなイケメンに憧れる小柄なおじさんまでいたとのこと。会場は感きわまって泣き出す女性も出るなど興奮状態に、とのこと。「興奮して触らないように、その時点で退場になります」と司会者の注意のあと握手会に。手は意外に柔らかかったそうです。

佐川男子

佐川男子

P150◆著者は語る 原田ひ香「母親ウエスタン」母性のままにさすらう女
→この人のNHK創作ラジオ大賞受賞作のシナリオは読んだことがある。シナリオセンターでシナリオを学んでいた人のようだ。小説は読んだことがない。今作は、男やもめやシングルファーザーなど、母親を失った家庭を転々としながら日本中をさすらう女性が主人公とのこと。奇抜なアイデアから物語を展開していく人のように思える。この人の小説は何か読んでみることにする。

母親ウエスタン

母親ウエスタン

P161◆宮崎哲弥の時々砲弾 白川夜船の終わり
→消費税増税は決まったわけではないとの言葉で始まる。そして実際に消費税を3%にするかは来年の10月までに政府が判断することになっていると解説。その“留保”についてつらつらと書き連ねている。

P174◆なりすまし脅迫メールの「真犯人」
→新聞では具体的な脅迫文は掲載されていなかったが、この記事にはその脅迫文を掲載。芦田愛菜への脅迫文などちょっとヤバ過ぎて、私にはここでは書けないような残虐な表現が文面にある。海外のサーバから2チャンネルには直接接続できないとのことで、犯人は「シベリア郵便局」と呼ばれる書き込み代行掲示板に、画像閲覧ソフトなどを装ったウイルスを貼り付けた。次に善意の第三者がそれを2チャンネルに貼り付け、感染に至ったとこの記事にはある。この説明が的確なものか、私にはよくわからない。「シベリア郵便局」なんて初めて知った。ちなみに、犯人はウイルスを“ウィルス”と表記。セキュリティ関係者の間では“ウイルス”と表記するのが常識なので、一般人ではとの関係者のコメントも載せている。

P178◆フジテレビ「失敗の本質」を衝く−内幕レポート “日枝長期政権”の弊害と3.11ショック
→それほど、突っ込んだ分析はなかった。見出しにあることを引き伸ばした内容。