ニール・ブロムカンプ監督の映画「第9地区」
- 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
- 発売日: 2010/11/23
- メディア: DVD
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恥ずかしながらこの映画は最近初めて見た。
今さら、この映画についての文章を書く人、その文章を見る人もあまりいないと思うが、基本、自分の感想メモとして書いているので書き残すことにする。
この映画もミッドポイントが折り返し地点となり、物語の方向性が変わる作品となっていた。
黒い液体を浴びてエイリアン化しつつある主人公ヴィカスが、エイリアンのクリストファーから人間の姿に戻れると知らされるシーンだ。
このシーンで、主人公ヴィカスにはっきりとした目標が生まれる。
彼はクリストファーと共に宇宙船を再始動させ、エイリアンの基地に行って彼らの技術で人間の姿に戻ろうとするのだ。
そして目標が生まれれば、その障害となるものも生まれる。そしてドラマが生まれるという構造だ。
前半はヴィカスを知る人間、識者のコメントを織り込んだ妙なドキュメンタリー的な内容だったが、後半は“エビ”になりかけたヴィカスが人間の姿に戻るために、クリストファーとともに奮戦するというドラマチックなものになっている。
脚本の手法として興味深いものがあった。
DVDに収録されていた監督のコメントも少しチェックしてみたが、それを見ると南アフリカの貧しい近隣外国人差別・排斥の社会的事情がエイリアンの設定のヒントとなっていたとのことだ。