やなせたかし「オイドル絵っせい 人生、90歳からおもしろい!」
- 作者: やなせたかし
- 出版社/メーカー: フレーベル館
- 発売日: 2009/07
- メディア: 単行本
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目次部分にある著者の但し書きによると、この本は高知新聞で約10年間続いた連載「オイドル絵っせい」から選んだもので構成されているとのことだ。
やなせ先生の著書も「アンパンマンの遺書」から始まってかなり読んだ。
84歳のときの本「痛快!第二の青春 アンパンマンとぼく」の感想メモ
やなせ先生が創ったジャンル“たそがれ詩集”「人生いつしかたそがれてわずかに残るうすあかり」の感想メモ
研究本まで読んでしまった。
中村圭子・編「やなせたかし メルヘンの魔術師 90年の軌跡」の感想メモ
内容がかぶっているものもあるが、どれも面白く読めた。
で、今回の「オイドル絵っせい 人生、90歳からおもしろい!」の感想。
3ページ程度の絵付きの連載エッセイなのだが、気軽に読める読み物として非常に面白い。
文章のうまさに改めて気付いた。
実は、かつてユーモラスなエッセイの名手と言われた北杜生の2000年以降に書かれた文章をまとめた「マンボウ最後の大バクチ」を最近読んだのだが、実はそれよりこちらの方が面白かった。
正直2000年以降の北杜生の文章については体力・精神の衰えからだろうか、文章に乱れがままある。
一方、やなせ先生は彼より年上だが、驚くほどしっかりしている文章だ。しかも内容にぴったりの自筆の絵がついている。
年齢から考えるとびっくりするほどの充実ぶりである。
この人の文章はもっと注目されていいと思うのだが。
最近話題になった日本漫画家協会の理事長になったいきさつもここに書かれてあった。
事務所を提供するようなことになったことがきっかけのようですね。
「人生なんて夢だけど」は未読ということに気付いた。
すでに読んだものと重複する内容と思うが読んでみることにする。