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パット・メセニー「ウォーター・カラーズ」

ずっと聴きたかったのだが、やっと20年ぶりくらいに聴いた。

'75年の「プライト・サイズ・ライフ」でソロ・デビュー、そのときのベースはジャコ・パストリアス
'77年のセカンド・アルバムの本作でベースにエバーハルト・ウェーバーを迎えた。
ただ、ウェーバーとメセニーはこの作品以降、組んでいないと記憶する。
ともあれ、特徴のあるウェーバーのベースがメセニーのギターにどう絡んでいたのか聴きたかった。

聴いた感想としては、特にウェーパーは自分の個性は出していなかったという印象。

曲についても、私はメセニーの'80年代の曲については“風”を感じるものが多かったと記憶するが、
“水”をモチーフにしたアルバムのようで、
静的な、“絵”のような曲が並ぶ。
とはいえ、いいアルバムだ。

ウィキのディスコグラフィーを見たら
旧作2枚と新作「ホワッツ・イット・オール・アバウト」を除き
ソロとメセニー・グループのアルバムすべて聴いていた。
多少遅れはあっても'80年代の中盤以降、アルバムが出ると聴いていたことになる。
そしてがっかりすることは一度もなかった。

特にメセニー・グループの「トラヴェルズ」はよく聴いた。
ファンの書いたライナーもよかった。
屋外の“風”を感じる気持ちのいいライブ・アルバムだった、などと思い出した。

改めて
イノベイティブでありながらも、駄作のない稀有なミュージシャンだと思った。
“心・技・体”ともに備わった私にとってのベスト・ミュージシャンかもしれない。
ウォーターカラーズ