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シカゴ『13』

シカゴ13(紙ジャケ)

シカゴ13(紙ジャケ)

いわゆる'70年代のディスコ・サウンドを大きく取り入れたシカゴの13作目のアルバム。
これは本当に酷い。ジャケットのセンスも私には受け入れがたい。
インナースリーブには白いスーツに身を包んだメンバーの写真。
前作は何回か聴き通すことができたが、ここまでくると私には無理だ。
シカゴはついにここまで来てしまった。

正直、このアルバムが好きという人とは全く音楽の好みが合わないと思う。
このアルバムは私の聴く音楽の範疇にはない。

ファーストから『13』まで時系列で聴いてきたシカゴの足跡をたどる音楽の旅はこれでおしまいにしたいと思う。
ほとんど、バンドの周辺情報は知らずに聴いてきたが、楽しく彼らの音楽を聴くことができた。
“ひとつのロック・バンドの変化と堕落の過程”がじっくりとアルバム発表ごとに進んでいくのが、大きく時を隔ていてるだけに俯瞰できたのも興味深い体験だった。

個人的にシカゴのアルバムを総括すると、
ロック・バンドとしてのシカゴとしては、正式なアルバムとしてカウントされていないが『ライヴ・イン・ジャパン』が一番気に入った。
↓限定版が発売されるようです。

ライヴ・イン・ジャパン(紙ジャケット仕様)

ライヴ・イン・ジャパン(紙ジャケット仕様)

後は初期3作を別とすると、ライターのロバート・ラムの曲が印象に残った『Ⅴ』『VI』、ジャズ風サイドのあった最後の2枚組LPだった『VII』がお気に入りになった。

結局、私にとってのシカゴは多分、ロバート・ラムとテリー・キャスだったのだろう。

間違ってもピーター・セテラではなかったということがよくわかった。

9作目のベスト盤までの彼らについては、世間的にもう少しは“ロック・バンド”として評価されてもいいとは思う。