ROVO『RAVO』
- アーティスト: ROVO
- 出版社/メーカー: ワンダーグラウンド・ミュージック
- 発売日: 2010/11/03
- メディア: CD
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ROVOの大ファンというわけではないが、好みの音楽なので、以前から聴いている。
アルバムはほとんど聴いているはずだ。
ただ、こだわりを持って集中して聴いているわけでもなく、気持ちがいいので漫然と聴いてきた感じだ。
なので新作が出てもすぐに聴こうとは思わないので、やっとこの昨年末に出たアルバムを聴いた。
聴いて「このアルバム今までとちょっと違う」と感じた。
だが、今まで漫然と聴いていたので、どう違うかがわからず、音も初めはピンと来なかった。
だが、何度も聴いていて、その違いが分かってきた。
メンバーは今回のアルバムでバンドサウンドの構成について意識したのではないだろうか。
ROVOというとフレーズの反復、ループがあり、そこににさまざまな響きの和音、通奏低音やスペイシーな音を絡ませて音を彩り膨らませながら展開、徐々に盛り上がっていくというのが定番だ。
だが、今回のアルバムはいつもながらの反復はあるが、それを装飾する音を極力少なくしているように思える。
簡素な反復系ミニマルミュージックの趣が強い。
初めはその装飾を配した音に馴染めなかったため違和感を抱いたが、何度も聴くと、反復する音そのもののダイナミズム、盛り上がりが今まで以上にあることに気付いた。
余分な肉をそぎ落とした筋肉質の音楽とでも例えられるのだろうか。骨の部分が多い音楽でもある。
ギミックなしの反復の力のみで高揚していく音楽。
これは今までにあまりなかったような気がする。
今回はこのバンドとしては、ちょっとした転換点となるアルバムのように思えた。
ただ、ギミックの音が減り、骨の部分が増えただけ、ドラムの負担が増えたように思える。ドラマーは大変だろう。
と、こんなことを思ったが、今まであまりに漫然と聴いていたので、この感想は間違っているかもしれない。
また、気付くことあれば更新する。